短編1
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夕方、学校の帰り道。天気はくもり。

静かで誰もいない住宅街を一人で歩いていた。

正面にある遠くの窓に何か見えた。

よく見ると人が顔を出してこちらを見ている。

青白くゆがんだそれは、引っ込んで見えなくなった。

歩き続けると今度は、遠くの電柱の影から誰かが見ている。

同じ顔だ。しかも3メートルくらいの高さから。

怖かったけどなぜか腹が立って、足元にある石を拾って投げた。

電柱の手前に石が落ちた瞬間、

視界にある建物の窓と電柱の輪郭すべてから、同時にたくさんの同じ顔がこちらを見た。

その後は覚えていません。

気付いたらこの世界にいました。

Concrete
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