人生は、一度切りで悔いがないように生きてと、全員が教えられると思います。
自分もそう教えられて生きてきました。
「しかし、悔いが残る人は、どうなるのか?」
その答えを知った話を投稿します。
これは、犠牲者2人が事故後の2人の生存者に影響を及ぼした話なので、複雑なんですが、分かり易いように努力して書きます。
夏から秋に変わる少し涼しくなる季節にある家族が岬に風景を見に行きました。家族は、夫婦2人と幼稚園の子どもです。
普通に行けば、1時間程度で行ける距離ですが、道路工事や交通事故等で、遠回りしながら向かった関係で4時間かかりました。
到着時は、午後8時。
秋なので、日は沈んで真っ暗ですが、灯台があったので、明かりはありました。
ふと、子どもが
「おしっこがしたい」
と言いました。
男の子だったので、そこら辺でしても大丈夫だと思った両親は、
「しても良いよ」
と、後部座席のロックを解除し、子どもは、走って
おしっこをしました。
しかし、おしっこをした直後断崖に歩いて行きました。父親が、慌てて車を降り追いかけて、その子の手を取り、引き戻そうとしましたが、手が解けてその子は、そのまま、断崖から落ちました。
子どもは、亡くなり夫婦は絶望の淵に沈みましたが、5年後子どもに恵まれ、傷も癒え、10年ぶりにあの場所を訪れました。
そう、10年前に息子を亡くしたあの岬です。
父親は、亡くなった息子に自分+母親と新しい命を守って欲しい気持ちがあったようです。
到着するや
「おしっこしたい」
と、10年前と同じ事を子どもが言いました。
父親は、嫌な気分がしたので、一緒におしっこについていきました。
おしっこが終わり、子どもが断崖に走りました。
父親は、10年前と感じ、すぐに子どもの手を取ると子どもは言いました。
「自分と同じくらいの友だちがいるの。今度は、手を離さないでって、言ってるよ」
その言葉を聞いた瞬間、父親は、危険を察知し子どもを連れ、車ですぐに逃げました。
その後、父親は、亡くした子どもの事を思いだし、考えるあまり、現実との区別がつかなくなる程に、記憶も私生活も乱れ、離婚し、全てを失ったそうです。
最終の子どもの手をしっかり摑んで、引き寄せていたなら、2人目の子どもをあの場所に連れて行かないかなければ。
これは、地元に残る話で、今でも、多感な子どもを連れて行く事を禁止している。
作者アルフ