子供の頃に体験した話です。
夏休みにバラエティ番組で落とし穴に芸人を落とす番組を見ていた私は友達と一緒に穴を掘ることにしました。
場所は小学校の裏にある小さな山にしました。
シャベルを持参したのですが、穴を掘るのはとても大変で一週間以上かかりました。
がんばって掘った落とし穴の上に近くに落ちていた木の枝や布などをかぶせて落とし穴の完成です。
とりあえず他の友達を落とそうとしたのですが、夏休みということもあり連絡がつきませんでした。
そのまま、落とし穴のことを忘れたまま夏休みが終わりました。
そして冬休みに入って落とし穴のことを思い出した私は友達と一緒に落とし穴の場所に向かいました。
落とし穴はそのまま残っていて、誰も落ちていなかったようで、私と友達は安心したような残念なような複雑な気持ちになりました。
友達が落とし穴の上に置かれた木や布をどけた直後に叫びました。
私が近づくと、落とし穴の中には体育座りをした状態で動かない子供の死体がありました。
後日、ニュースにもなったのですが、死後一年以上経っていたそうです。
誰が落とし穴に入れたのか、今でもわかりません。
作者幽霊部員