子供の頃に体験した話です。
小さいころ、団地に住んでいたのですが、団地にはよく訪問販売のおねえさんが来ます。
ある日、ピンポンが鳴ったので、私はついつい玄関ドアを開けてしまいました。
目の前の訪問販売のおねえさんは号泣していて、何も話そうとしません。
私が話しかけようとした時、後ろにいた母親が慌てて外を見ました。
shake
その直後「ドスン」と大きな音がしました。
私が母親のもとに向かおうとした時、背後から「どうせ買ってくれないんでしょ」と女性の声がしました。
私が声を聞いたときは確かに玄関先にいたはずの訪問販売のおねえさんは団地の屋上から飛び降りて亡くなっていました。
生霊だったのかは分かりませんが、あの時、母親が出て商品を買っていたら違った結末になっていたのかなと今でもたまに考えます。
作者幽霊部員