「くねくね」を知っているだろうか。
知らない人はぜひこの話の前に読んできてほしい。
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Wikipediaによるとくねくねとは以下の要素を持つらしい。
・色は白。
・人間とはかけ離れた動きで身体をくねらせる。
・夏の水田や河原など水辺で目撃される。
・遠くから眺める程度では問題は無いが、詳細が見え、それが何者であるかを理解すると、途端に精神に異常を来たす。
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怪談としてとても有名な話だが、これは5ちゃんねる(旧2ちゃんねる)発祥の創作怪談だ。
つまり、くねくねはいないのだ。
しかし、俺はそうは思わない。
くねくねはいる。
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10数年前の俺がまだ小学生の時。
季節は夏。
辺り一面田んぼと山という田舎道を友人数名と下校していた。
すると、友人の1人が何かを見つけたようで、遠くを指して言った。
「ん?なんかある。なにあれ?」
俺たちは皆その友人の指さす方を見た。
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shake
遠くの田んぼの中になにかいる。
それは一見大きな白い袋が風でなびいているように見えた。
よく見ると2mくらいの白く細長いものがゆらゆらと動いている。
生き物のように動いているが、そんな生き物は知らない。
人型のようにも見えた。
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「なんだと思う?」
「知らん。袋かなんかか?」
「いや、あんな動きしねえべ」
「え、怖っ」
そんなことを言いながら友人達と話していると、後ろの方から同級生の女子数人が歩いてきた。
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俺達は女子達を呼んで、そのことを話した。
女子たちも、「なにあれ?」「怖い」などと言っていた。
その場にいた全員がそれのことは見えていた。
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そんな時、1人の女の子の様子がおかしくなった。
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shake
「怖い怖い怖い怖い怖い怖い、寒い、寒気がする、気持ち悪い、ヤバい」
そう言いながら突然泣き出した。
その子は普段から気が強く、女子よりも男子とよく遊んでいるような子で、泣いているところは見たことがなかった。
そんな子が突然泣き出したのだ。
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皆でその子を連れて急いで小学校まで逃げた。
小学校に着いた頃にはその子は落ち着いていたが、俺達は落ち着くどころじゃなかった。
あれはヤバいと皆がそう思った。
今帰るとまだ白いのが居そうで少し時間を置いてから皆で帰った。
もうそれはいなかった。
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次の日学校ではその話で持ち切りだった。
昨日いたやつがいなかったやつに説明していた。
昨日泣き出した女子は質問攻めにあっていたが、見たことは覚えているが、なんで泣いてしまったのかは分からないとのことだった。
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俺達はそいつのことを「カッパ」と呼んだ。
カッパ要素は全くないし、なんでカッパなのかは覚えていないが、カッパと呼ぶことにした。
しばらくするとカッパは話題にもならなくなり、皆忘れていった。
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中学生になった頃、iPodを手にし、ネットに触れた俺達は「くねくね」の存在を知った。
カッパの見た目の特徴はまさにくねくねだった。
その後俺はくねくねについて調べた。
そこでくねくねは2ちゃんねるの創作怪談だと知った。
しかし、それと同時に気になることがあった。
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〇〇県の言い伝えにくねくねと似た話があるそうだ。
俺達の住む県も〇〇県だ。
また、くねくねの正体は蛇神だという説もあるそうだ。
俺達の町には大蛇伝説のある沼もある。
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カッパがなんだったのかは未だにわからない。
ただ、見間違いでないのは確かだ。
そしてこれだけは言える。
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shake
くねくねはいる。
怪談自体は創作でも、その中に出てくるもの自体は実在するのかもしれない。
作者たたまる
くねくね、八尺様、コトリバコ、赤い部屋、姦姦蛇螺、きさらぎ駅、リアル.........
2ちゃんねる発祥の創作怪談。
本当に創作なんですかね?
この話は実話です。