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短編2
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幼い頃

私は幼い頃から "わかる" 子でした。

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あらゆるモノから"蒸気?"や"淀み"のようなモノが見えていて、壁の向こうや知らない場所でも何処に誰が居るかナニが居るか分かっていました。

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居るのが当たり前と分かってしまい、疑問すら抱いていませんでした。

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例えば、私には2つ離れた姉がいます。母と姉がお茶をする時に"おやつ"を作ったりしているのですが、

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何処で遊んでいても、時間をずらされても、何故かふと分かってしまい、家に帰ると"おやつ"が出来上がるのです。

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友人と遊んでいる最中でも、ふと頭に浮かぶのです。家に帰るとおやつが有るのが当然だと分かるのです。

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例えば、ドッジボールをしても"ボールが怖い"と恐怖していると、

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何故かボールを見なくても "身体が勝手に動いて" 真後ろから投げられても避けていていました。

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自分から取りに行くようになるまで、当てられたことはありませんでした。

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例えば、私の住む地域は南国で毒蛇が多くて、近所の山の小川や神社周辺は"毒蛇の巣"として有名だったのですが、

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幼い頃はそこが遊び場で、何故か "遊べる" かどうかが分かってました。

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ダメな時は "行く所じゃない" と当然の様に思うのです。

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私が拒絶すると..何故か、

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毒蛇がいたり死骸があったりしたらしく、友人がケガを負っていたこともありました。

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... .. . .

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小3の時.. こんな事がありました..

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近所の山は密林で奥深く、大人からは絶対に入るなと言われていたのですが内緒でよく遊んでました。

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そんな時、森の中で遊んでいると同い年かな?..女の子が居ました。

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人懐っこい子ですぐ打ち解けて邪気を感じなかったので、手を繋いで森の中を散歩して遊んでました。

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しばらくして帰ろうとした時に、女の子が手を離して森の奥に入って行き、振り返って手招きしてきました。

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でも、ふもとの方から呼ばれたので「帰らないといけない」って言うと、

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手をバイバイしてきたので私も手を振って「バイバイ」ってすると奥の方へ歩いて行ってしまいました。

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ふもとへ降りて呼んだ人を捜すと誰も居ませんでした。

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... おわり

Concrete
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