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中編5
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奇妙な同僚

私が勤めている会社に…なんというか、少し奇妙な同僚がいるんです。

仮にその同僚のことを“K”と呼びましょう…

Kは2年くらい前からこの会社で働いている男性です。

……今日もKが職場に来る…

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ある日、仕事が終わり帰ろうとしてると会社の先輩が近づいて来て

「T(私の名前)、これ見ろよ…」と言いながら粉々になった紙くずを見せてきた。

「何ですかこれ?」

「Kの事務机の下にあったんだ粉々だが…何か文字が書かれているように見える。」

確かによく見ると紙には文字が書いてる。

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「頑張って繋げてみようか」

「はい分かりました」

そしてその後の作業は大変だった……でも何とか紙の5分の1くらいは繋げることができた。そして繋げた紙の文字を見て唖然とした。これは会社にとってとても大事な書類だったのだ。(どういう物なのかについてはご想像にお任せします)

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「どうするんですか!これが上に知られたら大変なことになりますよ!最悪倒産する可能性も…」

「わかってる!ヤベェよ……でも何でKのとこにこんなのがあったんだ?あんな大事なものがどうしてこんなところに……ああ悩んでも仕方ないT、とりあえず今日は帰るぞ。」

そう言って先輩は帰っていった、自分も帰ろうとした時、“誰か”に見られているような感じがした……

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次の日、社内の廊下を歩いてると視線を感じた。振り返ると別の部屋の窓のブラインドの隙間から誰かがこっちを見ている……次の瞬間ブラインドが閉まった。

(何だったんだ?) 不思議に思いながらも私は廊下を歩いた。すると、トイレの近くに先輩がいた。

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「T、昨日のことだけど一つ気づいたことがあるんだ」

「と言いますと?」

「あの書類、Kがミスってシュレッダーにかけたと見ているんだ…あいつ最近何か隠してそうな顔してるだろ?ずっとニコニコしてて」

「確かにKは一度見たら忘れられないほど目つきが悪い人ですが…最近やけにニコニコしてますよね。

相変わらず目つきだけは変わってないから少し不気味です……」

「とりあえず俺はこれからKを観察しておくことにするよ」

そう言い先輩はどこかへ言ってしまった。

この日は特に変わったこともなく、そのまま家に帰ることにした。

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帰り道

ふと道端に花が咲いていたので足を止めた。次の瞬間自分の目の前に少し大きな石が落ちてきた、後一歩先に進んでいたら直撃してただろう…どこから落ちてきたんだと思い上を向くと石があったと思われる知らない家のベランダが目に入った。

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そこにはニコニコしながらこっちを見ているKがいた。

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(助けて、助けて、誰か助けて…怖い、怖い、怖いよ…)

あれから4日過ぎた。主に一人でいる時、なぜか“あいつ”をよく見るようになった。ニコニコしているが目だけは笑ってない男…

会社のトイレの鏡を見ると後ろにいたり、朝起きて窓を開けると少し離れたところからこっちを見ていたり、帰宅時、電信柱の陰に隠れながらついてきたり、完全に付きまとわれてる…もう頭がどうにかなりそうだ。

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自宅にて

『この町では人の顔が鈍器でぐちゃぐちゃにされるという殺人事件が過去に6回起きて〜』

テレビで自分が住んでる町で起きた恐ろしい殺人事件の特集番組が放送されている……しかし今それよりも恐ろしいことが自分の身に起きてる……

「そうだ先輩に相談しよう…」

先輩に電話で相談してみた。

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「先輩も僕と似たような状況になっているんですか!?」

『ああ、多分、俺らがあの粉々になった書類をみてしまったからだ。あんなことが会社にバレたらあいつの人生終わりだからな…』

「ということは、口封じのために殺されるんですか!?僕たち…」

『そんな映画みたいなことあるわけない…だろ……………そう…あるわけない……。

あと、もし何かあったら俺に連絡しろよ!』

「……はい」

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ふとスマホをいじっていると、この町では過去に6回、様々な会社で貴重品が紛失するという事件があったらしい…

「Kみたいな奴がこの町に6人もいたのかよ…それにどの会社も事件の当事者は行方不明か…」

この調子でKも消えてくれないかな、、、そう思いながらその日は寝た。

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次の日の朝私はテレビを見て唖然としていた、先輩が轢き逃げに遭い亡くなったのだ……。犯人は逃走中。

自分には一体誰が犯人なのか直ぐにわかった

「自分も殺される…」

するとインターホンが鳴った。

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“あいつ”が来たのかと思い用心しといたが家に来たのは警察だった。

「すみません○○(私の先輩)さんと同じ会社に勤めている方ですね?」と警察は言った。

はい、と答えると警察は一枚の写真を見せてきた。 Kの写真だった……。やはり犯人はK……

警察曰く轢き逃げの犯人は既に防犯カメラに写っていたらしくそれがKであることはすぐにわかったらしい。

そこでKが働いている会社の人間に事件について聞き回っているようだった。

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私は今まで身の回りで起きたことを警察に話し、その後警察は私の家の周りを重点的に調べ、見張ると言い去っていった。警察がいるなら安心だ、今のうちに買い物を済ませておこう。

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なるべく人通りが多い場所を通ってスーパーに行くことにした。しかし、休日にもかかわらず人が全くいない

(嫌な予感がする)

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10分後

下をむいて歩いていたせいで人とぶつかってしまった…

「あ、すいません前を見てなくて……。」

「………あれ?Tさん!こんなところで会うなんて奇遇ですね〜んふふふ」

…そう、嫌な予感は的中した

「Tさん見てください!さっきスーパーでトンカチを買ったんですよ〜んふふふ

これで顔をぐちゃぐちゃにできるんですよ〜こんな感じで〜んふふふ」

「やめろK…やめるんだK、やめろおおおおおおおお」

「Tさんのおかげでまた生き延びることができる〜んふふふ」

意識が途切れる瞬間、確かにKはそう言った。私の最期は呆気なかった。

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・その後身元不明の遺体が発見された。そしてその遺体の身元は同時期に行方不明になったKだと警察が発表した。

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10年後

私は結婚し娘ができた

「Tさん若い頃はすごくイケメンだったのよ、ほらこの写真を見て!」

「パパカッコいい〜でも昔より今の方が目つき悪〜い!!!」

「そんなこと言うなよ照れるじゃないか〜んふふふ」

僕の名前はT、普通のサラリーマンさ…

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んふふふ……。

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殺人鬼の魂が乗り移った?ホラー映画みたい。続きが有ればお願いします。

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