ムカつく、理解不能、惨め、仕方無い、

長編19
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ムカつく、理解不能、惨め、仕方無い、

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今回の話は、

いざ、投稿しようとしても、

何故だか、怖い?

意味の分からない不安や、躊躇い、

がありまして、

何やかんやで、時間ばかりが、

経ってしまいました。

だけど、

そんな気持ちも、自分自身でウザイので、

サッサと、投稿してみます。

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この話は、

大学時代の2個下の後輩であるSが、

突如、おかしくなってしまった事から、

始まる。

(彼は、かーなーり、可愛い彼女を振り、

今は東京で、アングラ芸人として、

活躍?、、うん?活躍?しているらしいが。)

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ある日、

講義が終わって美術棟に行くと、Sが居た。

「Sー!」

声を掛けたが、

何やら、Sの様子がおかしい。

「ね、あんたさ、どしたん?」

Sは、

フワフワと空中を見ている。

一言も話さない。

私は、とりあえず、

これ以上、Sに何も言わなかった。

その後、

美術科の連中に、話を聞く。

「ねぇ、Sさ、おかしくないかい?

皆で、どっか行った?」

誰も行ってないと言う。

でも、

Sと同じ2個下の、Sの彼女が、

言いにくそうに話した。

「あの、、、、

Sって、落研に入ってるんですけど、

で、話のネタに、

今度、心霊スポットに行くって、

言ってたんです。

、、その後から、Sが変になって、、。

私、どうしようって、

思ってたんです。

でも、何だか、誰にも言えなくて、、、」

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私は、すぐに落研の部活部屋へと向かう。

ドアを開ける。

誰もいない、、、。

「誰かと連絡、取れないん?」

すると、

冷静に、Sの彼女の後輩が言った。

「Kさん(私の事です)、

連絡網が、貼ってありますよ?」

私はすぐ様、

1っ番上の、えっらそうなヤツに、

電話した。

かなり、Sが心配だった。

「、、、もしもし、」

相手が、電話に出た。

「あのー、すみません、、、

落研の部長さん?で、

いらっしゃいますかー?」

「はい、、、そうですが、何か?」

誠実そうな声だ。

「私、Sの先輩の、Kと言う者でして、、、

突然の電話、すみません、、」

「いえ、大丈夫ですが、、

、、、あの、、

何か、ありましたか?」

「、、Sの様子がね、

何だか、おかしいんですよ。

最近、どちらかに、、

行かれ、、ました、かね?」

「いやぁ、それは、

ちょっとオレには、分かんないっす。

自分は、どこも行ってないんで。

ただ、、、

Aなら、知ってるかもですわ。」

私は、部長にお礼を言って、

すぐに、Aに電話する。

、、、出ない。

もう1度、掛け直そうとした時に、

私の電話が鳴った。

「、、、もしもし、」

「あんた、誰?」

かなりの上から目線?

私は、すこーし、少しだけ、イラつく。

「私は、Sの先輩の、Kと言います。

あなた、、Aさんですよね?」

「それが何?」

「最近、Sと、、

何処かに行きませんでしたか?

、、例えば、心霊スポット、とか、、、」

「、、、、

あーー!

行った!行った!

S、かなり怖がっててさ、笑えたわ。」

「ちなみに、どこへ?」

「えーっと、〇〇トンネルだけど、何?」

「いいえ、別に。

では、さようなら。」

(くっそー、〇〇トンネルは、

かなりヤバい、心霊スポットだろうがぁ、、)

、、でも、、、

何故にAは、普通なんだ?

何故にSは、おかしくなったんだ?

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私は、美術科の良き友達と、

昼間に、〇〇トンネルに行ってみる。

いくら昼間と言えど、

トンネル内は、薄暗くて、

冷っとした、空気が流れている。

、、しかし、これと言って、何も無い。

急に、

「あっ、Kー!!

ここに、花が添えられてるんだけどさ、

気味悪くね?

つーかさー、

このトンネルで、一体、何があったん?」

良き仲間の1人が、言った。

、、、。

「トンネル出てから、話そ?」

そう言って、

私達は、トンネルから出た。

私は、言う。

「私が、ネットで調べた所によると、

このトンネル内で、

幾つかの、殺人事件があったらしくてさ。

子供やら、女性やら、

5人が、惨殺されたみたい。

まだ小さい子供とか、、

でもさ、全員、女の人なんだって。

未だに、

行方不明者もいるみたいなんだけど。

まぁ、、

そんなトンネル、、らしいんさね。」

「その犯人は、

捕まったんかい!?」

仲間の1人が、興奮気味に聞く。

「容疑者は、いたらしいんさね。

でも、、

決定的な証拠が無くて、

最近、時効になった、とか、、、?

ならない、とか?

本当の所、どうだったのかは、

明かされてないみたいだし、

未解決事件っつーの?

まぁ、その事件に、

何かの力が、作用したんだか、

そこいら辺は、良く、分からん。」

暫く、皆は黙っていたが、

Sの彼女が、言った。

「Sは、、、

何で、あんな風になったんだろ、、

、、あっ、そう言えば、

来週、、親が来るって、、、」

「そうなんだ?

まぁ、親御さんが来るんなら、

任せておけば、大丈夫だろうしね。」

そうして私達は、帰路に着いた。

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美術棟に戻って来ると、

Sが、外のベンチにポツンと座っている。

(どうしよう、

声を掛けるべきか、、

それとも、

掛けないでおくべきか、、うーむ、、)

しかし、声を掛けてみた。

「Sー! そんな所で、何してんの?」

、、、、、、

、、、、、

私は、固まった。

Sの目が、、白目をむいてたから、、。

そうして、

何がブツブツ、喋っていたから、、。

軽く、泡を吹きながら。

( 、、ヤバいっ、、、

どっかに、連れてかなきゃっ!!)

皆を呼び、

しかし、Sの様子に、皆、顔を背けた。

「来週、親が来るんだろ?」

「でもっ、

親が来るのは、来週でしょーが!?

明明後日じゃん!

それまでの間だけでも、

何とか、しなきゃでしょーよっ!!

この前より、酷くなってるし、、、

これ以上、

ヤバい事になったら、どーすんのっ!?」

皆、黙ったままだ。

、、、、、

「あっ、そう?

はい、分かりましたー。

皆が、そう思うんなら、

このままにしとけば、良いんじゃん?

ただ、

私は、放ってはおかないけどねっ!?」

その、2、3秒後に、

先輩の1人が、

軽く、いや、かなりブチ切れて言った。

「分かったよっ!!

Sを助けたいのは、皆、同じだよ!!

でも、Kさぁ、

どこ行きゃあ、良いん!?」

皆で、無い知恵を絞る。

『心霊番組の、心霊写真とかって、

お寺で、お焚き上げするよね?

、、じゃあ、、寺か、、、?』

と言う、

お気の毒になるくらいに、

恐ろしく安易な結論に達した。

そうして、

ここから1番近いA寺に、

向かう事になった。

運転は、ブチ切れた先輩、

助手席には、同級生の女友達が、

Sの彼女と、S、そうして私が、

後部座席に、座った。

もちろん、Sを、真ん中にして。

お寺には事前に、連絡は入れておいた。

車内は、沈黙だったが、

Sがブツブツ言ってる声だけが、聞こえる。

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暫くして、お寺に着く。

車から降りると、弟子みたいな人が居て、

「こちらへ」と、案内された。

私は、Sの彼女には、

車で待っているように、と言った。

彼女は、

「一緒に行く」

と、言って聞かなかったが、

やはり、自分の彼氏の事だから、

もしかしたら、

錯乱するかも、と言う安全策だった。

同級生の女友達が、

「2人で、車にいよ?」

と、何とか上手くやってくれた。

私達は、Sを支えながら歩き、

ある部屋の前まで、連れてこられた。

「、、おいでで、ございます。」

「お入りなさい。」

中から、声が聞こえた。

私達は、恐る恐る、、中に入る。

、、、、、、、、、

何も、無い部屋。

そこには、住職らしき人がいた。

「私は、

この寺の住職である、Tと申す。

まず、その者を、寝かせなさい。」

私達は、

住職の前に敷かれていた布団に、

静かに、Sを横たわらせた。

「あなた方は、外へ」

そう言われ、

私達が、部屋から出ようとした時、

Sの左手が、微かに動いた。

「良いから、

早く、出ていきなさい。」

その途端、Sが、

さも、糸で引っ張られているかの様に、

上半身を起こし、

そうして、白目で住職を見た。

「、、、。

これは、困りましたな。

、、分かりました。

あなた方は、この部屋に居なさい。

しかし、

何があろうとも、

声を出してはいけませぬ。

あと、、、

この者には、決して、話し掛けぬように。

良いですかな?」

私と先輩は、頷く。

そうして、

住職が、何やら呟き始める。

そこいら辺のホラー映画なら、

住職のその声で、

Sが、「ギャー!」だの、

「ゔゥ、、グルジぃ、、、」だの、

言いそうなもんだが、

( 、、、やっぱり、

ホラー映画の、観すぎだな、、)

Sは、白目のまま、静かに住職を見ている。

(おぃ、おぃ、

坊さん、大丈夫かぁ?)

そう思った瞬間、

住職が弟子を呼び、そうして、言った。

「H寺の、ご住職様を、

すぐにお呼びなさい。

私には、手に負えないやも知れん、、、。

あと、、、

可能であれば、

F寺のご住職であらせられる、N殿を。

とにかく、急ぎなさい。」

( はぁーーーっ!?

あんたも住職だろうが?

だったら、がんばれよ、クソ坊主っ!!)

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それから暫く経ち、

1人のヨボヨボ爺さんが、入って来た。

どうも、そいつがH寺の住職らしい。

2人が、話をしている。

そうして、

2人の住職で、

エクソシスト的な事をし始めた。

どちらかが助手、と言う訳でも、

無いらしい。

ブツブツと本を読んだり、

数珠を振りかざしたり、、、と。

しかし、Sは、

全く無反応、変化無しだ。

「一旦、休息を」

と、2人は部屋を後にした。

私達も、

部屋の外に出て、コソコソ話した。

( 、、おかしいだろ?

あいつら、意味ねーだろ!何なんだ?)

( 分かんないよ、

あの爺さん達が、

何してるんかも、分かんないし。

とにかくさ、Sが正気に戻れば、、、)

話の途中で、

住職2人が、戻って来た。

皆、また同じ位置に着く。

すると、、、

5分位経った辺りで、

2人の住職で、意見が割れ始めてきた。

「それは、、、

先程、話し合われたではないか!」

「いいえ、これは、こうして、、、」

「いやいや、違いますぞ。

先程も、申し上げましたが、

彼を、救うには、、、」

〈では、ここで1度、まとめてみよう!〉

­­※ A寺の住職

『横に寝かせたまま、お腹に数珠を当て、

自分が直接、Sに憑いている者を諭す』

※ H寺の住職

『横に寝かせずに、お経を読みながら、

背中を叩く』

私達は、

( どっちぃーっ!?

早く、Sを助けろよー!!

このっ、くそハゲ同好会めがぁ!!)

と、ハラハラ?

いや、イライラしていた。

その時、

突然に、障子の向こうで声がした。

「、、、失礼致します。

F寺のN殿が、お見えになられました。」

2人の住職は、

ピタッと話すのを止め、

すぐ様に、頭を畳につけて叩頭した。

私達は、開かれた障子の方を見上げる。

、、、、、、、

、、、、、

、、私は、、、

今まで生きてきた、この世の中で、

こんなにも、落ち着き払い、

あたかも、全てを覆い尽くす様な、

重厚で、淀みの無い、

存在感を放っている、、にも関わらず、

しかしながら、無、である、

そんな人を、、、

後にも先にも、見た事が無い。

そうして、

A寺の、住職が言う。

「わざわざ、

越しに頂きまして、

何とお礼を、申し上げて良いのやら、、。

私共の、、、日頃からの、

驕り高ぶり、修行不足により、

もう、この者を、

助けてやれないかも知れまい、、、

そう思い、

ご連絡させて頂いたので、ございます。

わざわざ、

お足を、お運び頂きました事、

誠に、有難く存じます。」

そう言って、

頭を畳につけながら、

Hの住職と共に、後ずさりした。

私達は、

(えっ!?

この爺さん、住職界でも凄いんかい!?

じゃあ、Sの事、早く助けてよっ!!)

と、言いたいが、

A寺の住職に言葉を発するなと、

言われている。

( 、、、うーむ、、

腹立つなぁ、、どうしようかなー、、、。

、、あっ、、!! )

私は、カバンから、

ノートとペンを出し、書きなぐった。

それを、F寺の住職に渡した。

目を通している。

( 私達の気持ち、伝わったの、か、な?」

、、、しかし、

次の瞬間、

F寺の住職は、私の紙をビリビリに破いた。

( 、、、、、、!?

、、っえ?

、、、う、そ、、何で、、、?)

私は、

もうダメだと、思った。

私には、、私達には、もう何も出来ない。

助けたい意思さえ、、伝わらない。

、、、黙って、下を俯いた。

私には、到底、

似つかわしくない、涙が、、、

いつの間にやら、頬を伝わっていた。

悔しかった。

何もしてあげられない悔しさ。

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、、、少し後、

声を出しても良いのか? と、

F寺の住職に、 ジェスチャーで伝える。

住職は、にこやかな表情で頷いた。

まず、

Sの経緯を話す。

知ってる事は、全部話した。

そうして、

初めて、F寺の住職が喋った。

「さぞ、大変だった事でしょう。

お察し致します。

、、、それで、

わたくしは、

あなた方のご友人は、

あまり、良くない者に支配されていると、

お見受け致しました。

その者の力は、計り知れぬ程、大きい。

それを取り去るには、、、」

急に、先輩が言った。

「何ですかっ!?

オレら、何でもしますからっ!!

お願いします、お願いします、、、」

私は、正直、びっくりした。

先輩が、そんな必死に頼むなんて、、。

、、、、、、

少しだけ住職が黙り、

そうして、その後に言った。

「では、、、

お2人共? もう、お帰りなさい。

後は、わたくしの方で、

上手くやりますから。

あなた達まで、

危険な目に、巻き込ませたくはありません。

ご心配には、及びませんよ。

大丈夫です。」

、、、、、。

下っ端の弟子が来る。

「こちらへ。

お車まで、ご案内致します。」

私は、何だか納得が行かなかった。

きっと、先輩も。

だから、言った。

「もし、、、許されるのであれば、、、

私は、ここに居ます。」

住職は、黙り、

しかし、早く帰れと言った。

「いいえ、帰りません。

私が帰る時は、Sも一緒です。

それが、、、私の、自分への、義務なので。

あなたが、この後、

Sに、何をされるのかは、知りませんが、

『私は誰にも支配されない』

そう自分で、思っていますから。

だから、帰りません。」

先輩が、

慌てて止めに入ったが、

私は言った。

「先輩、先に車に行ってて、

私、Sと一緒に車に行くから、ね?」

先輩は、

私の目をじっと見ている。

「、、、うん、分かった。

もし、ヤバかったら、すぐ車に来いよ?」

私は頷いた。

しかし、F寺の住職が、言う。

「それは、無理なお話です。

お分かり頂けませんか、、、?

あなたが、先程、仰られた様に、、

わたくしには、

あなた方を、お帰ししなければならない、

義務がありますので。」

( あーーー、

さっき、カッコつけて、

義務とか、そんな事、

言わなきゃ良かったーあーー!!

このっ!!

真似しん坊クソ坊主めがっ!!)

私は、内心では、

そう思いつつも、

しかし、、黙ってしまった。

、、、、、、、、

、、、、。

( 何を言っても、無駄な領域なんだ。

もう、ダメなんだ。

私が今までに、やって来た事も、

たまたま、上手く行っただけで、

それが、

変な事にならなかっただけでも、

それだけでも、良かった、、、。

自分は、何て、身勝手な、

奢った考え方をしていたんだろうか。

でも、今回ばかりは、、、

私には、

どうする事も、、出来ない、、。)

、、、、、、

、、、。

「分かりました。

Sを、宜しく頼みます。」

そう言って、

私が席を、立とうとした時だった。

急に、腕を掴まれた。

( えっ!?)

それは、、、Sの左手だった。

皆して、引き離そうとするが、離れない。

そうして、

Sは、白目で周りを睨みつけて、

あたかも、威嚇しているかの様だった。

F寺の住職が、

かなり困り果てた顔で、

そうして、軽く動揺した顔で、

私に言った。

「あなたの手を掴むのは、

わたくしには、予想外の事でした。

急がなければなりません。

、、あなたは、、此処に、このまま、、、

腕を掴まれたまま、居られますか?

と、言いましても、

腕が、離れないので、、、。」

「、、、はい。」

私は、答える。

住職が、言う。

「、、、わたくしも、、

こんな事は初めてでして、、、。

正直、戸惑っております。

しかし、、、

此処に残られる、あなたに、

1つだけ、お伝えしとかなければ、

ならない事が、ございます。

もし、あなたの身に何かが起きた時に、

、、万が一の時に、

わたくし共は、あなたを、、

お助け出来ないやも、知れませぬ。

それを、、、ご覚悟の上ですか?」

「はい!!

大丈夫でぇーす!!」

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その後、

かなりの蝋燭に、火が焚かれ、

Sの周りを、取り囲んでいた気がする。

人も、増えていた。

私は、Sの傍らで、

腕を掴まれたままだった。

皆で、いくら引き離そうとしても、

引き離せなかったぐらい、

強い力だったのに、

つかまれた私の腕は、不思議と痛くは無かった。

私の身体の後ろには、

私を守るかの様に、左右に人が座っていた。

そうして、左後ろの人が、

「あなたも、左手でお読み下さいませ。」

と言って、

開かれた本を、私の横に置いた。

( はぁ!?)

それは、授業中に、居眠りしていた所を、

いきなり、先生に名指しされ、

『はい〜、K〜、続き読んでぇ〜え?』

こっちは、

『ぁあっ!? 今、何ページ目?? 』

と、焦りまくる、

そんな、

確信犯的な先生の手口に、類似していた。

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分からん、分からん、分からん、

何だか、全てが分からん。

この儀式ですら、分からんし、

ちょっとイライラする。

坊主が皆で、念仏を大合唱。

F寺の住職は、

数珠を振りかざしたり、 急に叫んだり、

手を合わせて、

Sに、何かを言ったりしている。

、、、私は、

段々と、頭がボーッとしてきたのを、

微かに覚えている。

そうして、

よく分からん、大変に失礼な事を、

口走り出したらしい。

「、、、、、、

でー、

い・ま・は、

な・に・を、し・て・い・る・の、

で・す・かぁー!?

私の、非常に浅はかな、馬鹿なこの頭で、

『聞いてみたい事、ベスト5』に、

入ります。

やり方は、幾通りもあるんですねぇ?

でもさ、もっと、もっと、

大事なものが、あるんじゃねーの?

あと、私は、

その本は読みませんので、

つーか、難し過ぎて読めませんので、

悪いですが、

Sのすぐ傍で、Sの手を握っています。」

そんな、支離滅裂な事を、

怒鳴り散らしたそうだ。

( 可笑しいかも知れないが、

私はその事を、覚えて無かった )

私は両手で、

Sの左手を、きつく握りしめながら、

その手に、頭を当てていた。

( Sさー、戻って来なよー、

変なヤツが、いるんならさ、

私が、目潰し&腹蹴り100発 してやるから、、

あんたも、負けんなよ、ねぇ、、、)

私は泣いていた。

かなり、かなり、泣いていた気がする。

それと同時に、

かなり、かなり、怒りもあった。

突然、Sが、苦しみ出した。

部屋中に、緊張感が走る。

( ヤバい、、、私のせい、か、、、)

周りのお経の声も、大きくなり、

私も、Sから、

また、引き離されそうになった。

そりゃあ、そうだ。

きちんとした儀式であるのだから、

一般人の私が、

ここまで居られた方が、不思議だ。

私は、Sの左手を必死に掴んでいた。

しかし、

周りの坊主が、私を引き離そうとして、

Sとの手が、離れそうになった瞬間、

心の中で叫んだ。

( てめぇー、誰だ?

Sの中にいないで、出てこいよ?

怖いのか?

私と戦え、、クソがっ!!)

Sと繋いでいた、手の感覚が、、

無くなる、、、その瞬間に、

Sの右手が、私の手を握ってきた。

Sの口が、

微かに、動く気がした。

住職が、

かなり、怒り狂って言う。

「早う!早う、彼の手を、離しなさいっ!!

それは、、魔物が、

あなたをも、

取り込もうとしているのですぞっ!!

それを、お分かりかっ!!」

「、、、、、

もし、違ったら、、、

もし、この手が、、

本当の、Sの手だったら、

あなたは、この手を、離せますか?」

私は、住職に言った。

そうして、

心の中で、Sに語り掛ける。

( S? 聞こえる?

私は、此処に居る。

でもさ、あんたのカワイイ彼女は、

きっと、泣いてるよ?

こんな形で別れたくは無いでしょ?

頑張れよー、)

Sに、話し掛けていた時、

その時、嗅いだ覚えのある匂いがした。

、、、、、

( 、、うん? 何の匂いだ?

、、、、?

、、あっ、、、

あの、トンネルの中の、匂い、だ、、、)

その途端、

私は、目の前が真っ暗になった。

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気付くと、私は、

トンネルっぽい所にいた。

実際、トンネルなのかは、分からない。

何故なら、

私は、トンネルの入口の様な、

明るい所にいるけれど、

向こう側には、

出口の明かりが、見えなかったから。

( 、、、ここ、どこ?

寺の中の、どっかの部屋?)

私は、辺りをキョロキョロ見渡す。

何も無い。

壁だけがある。

(まっ、まさか、監禁、、、!?)

私が焦っていると、

暗闇の中に、

その向こうの方に、誰かいる事に気付く。

( はっ?住職か、、?)

私は、

歩き出してみた。

しかし、その人には辿り着かない。

ずうーっと、

同じ距離で、離れて立っている。

声を出そうとした。

声は出ない。

( 、、何?、、ここ、、、)

足を止めてみる。

( 、、、あっ、、)

さっきより強く、

あのトンネルの、匂いが、す、る、、。

あたかも、

トンネルの中にいるかのように。

そうして、私は、

気付いてしまった、、、

道路脇にある、お花のお供え物に。

『、、、ねぇ、、』

不意に、誰かに話し掛けられた。

( 何!?)

『、、あなた、、、

つらい、めに、あったこ、と、、 、

あ、る、、、?

わ、たしみた、いに、、、

ふふふ、、、

、、な、いわよね、え、、、?』

( うんっ! 無いっ!!)

私が、

そう返事をした瞬間に、私は走った。

声が出なくても、叫んだ。

『Sーっ!!

一緒に帰るぞっ!!』

そうして、

向こう側に立っていた人の手を握った。

咄嗟に感じた。

( 、、、あれっ、、?

Sの手じゃあ、無い、、、)

急いで、手を振りほどくが、

その手は、絡みつくように、

私の手を握りしめ、腕を掴んでくる。

私は、思った。

( あ、私、、死ぬんだ、な、、、。

あーあぁー、

カッコつけなきゃ良かったなー。

この、私ともあろう者が、

何が悲しくて、

Sの為に、死ななきゃなんないのー。

クソぅ、、、

つーかさ、こいつ、誰!?)

私は、聞いてみた。

( あんた、誰?)

そいつは、黙っている。

( 早く、返事しろっ!!)

それは、

遠くから響くような、

さっき聞こえた、

変な声の主のようにも、思えた。

『わたしが、、、だれでも、

どうでもい、い、、の。

、、、で、も、、あな、たのうでは、

きもち、が、い、いから、、、

いご、こちが、、いい、の、、、

、、そし、て、、

あなたは、、なん、だか、、

、、おもしろ、そうだ、しね、、、?』

、、、、、、、。

、、、ヤバい。

私は、話を変えてみた。

( Sは、、、?どうなった?)

『ふふっ、

あの子は、だ、いじょうぶ、よ、、?』

私は、話し始めた。

( Sと一緒に、帰りたい。

つーか、帰るし。

まぁ、、、

あんたの気持ちも分かるけどさー、

理不尽で、

辛い死に方だったんだろうよ?

そりゃあ、ムカつくよ、

私なんかに、計り知れないくらいに。

でもさ、

だからって、私とSに、何かした所で、

あんた、何も変わらんよ?

、、、、、、

あんたのか知らんけど、

花添えてくれる人が、いるんでしょーよ?

、、あんたは、、、

自分の辛かった思いを、

他人にも、味わわせてやりたいの?

、、、ふ〜ん、、。

ならさ、私が、

その思いを、全部、引き受けよう!!

だから、、、

Sを返せよ。

それで、あんたの気が済むのなら。

、、、、

つーかさー、何だか、

すごく面倒臭いから、早くしてー!!)

すると、

何処からか、また、

『ふふふっ』

と言う、笑い声が聞こえた。

私は、また目の前が真っ暗になった。

separator

瞼が開いた。

明るい。

( 、、、ここは、トンネルか、、?)

辺りを、見渡す。

畳が敷いてあり、

どうも、お寺の部屋のようだ。

私は、その部屋から廊下を覗いた。

下っ端の坊主が来て、

「お目覚めですか?

すぐに、ご住職をお呼び致します。」

と、足早に去って行った。

暫くの間、

部屋にいると、足音が聞こえて来た。

「失礼、致します。」

と、F寺の住職が入って来た。

「ご無事で、何より。」

「、、、一体、何が、、?」

私は、聞いた。

住職は、一旦、黙ったが、

「実は、わたくしにも、

考えが及びませんで、

良くは分からないのですが、、、

ただ、

あなたの魂が、

Sさんに取り憑いていた者と、

出会われてしまったようなのです。

、、あなたは、普段から、

霊障の困り事を頼られたり、

誰かを、良くない者から助けたり、

その様な事を、、

しておいででは、ないですかな?」

「、、、いやぁー、

確かに、そう言う事はありましたけど、

今回の事で、

もう、止めようと思いました。」

住職は、静かに言った。

「、、、わたくしは、

あなたが、そう言った類に対して、、、

止めなくても良いと、

そう、思っております。

そう言う方達を、お助けあげなさい。

あなたを、

護って下さっているお方が、、、

お母様の、お父様、あなたのお爺様です。

とてつもなく強い力で、

あなたの事を、とても可愛がり、

あなたの事を、護って下さっておられます。」

( うん、、、?

前にも、

おじいちゃんが護ってくれてるって

言われた事かあるような気がする、、。

、、、おじいちゃん、

いつも、ありがとう、、、)

私は、凄く、凄く、嬉しく思った。

私も、おじぃちゃんが大好きだったから。

そうして、

急に思い出した。

「、、あっ!

Sはっ!? Sは、無事なんですかっ!!」

住職は、穏やかな表情で頷いた。

「良かったー!!」

すると、住職が、

少し厳しい顔付きで言った。

「あなたは、無謀過ぎる。

いくら、

お爺様の後ろ盾があッたとしても、です。

、、今回は、あなたまで、

危険な状態だったのですぞ?

今後は、良くない者に対峙する際、

感情に任せず、

もう少し、冷静な対応をするように。

良いですかな?」

「、、、はぁぃ、、」

と、私は説教を聞いた。

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Sは、正気を取り戻したらしいが、

念の為に1晩、寺で過ごす事となり、

私は、車へと向かった。

もう、夜中の、、いや、明け方だった。

皆、心配して起きていた。

私が、かんたーんな感じで説明をし、

皆には安堵の表情が出た。

「じゃ、帰るか」

先輩がそう言い、車を動かした。

私は帰り道、

色々と考えていた。

Sは、1人では耐えられず、

私の腕を、掴んだんだろうか?

そうして、

帰り際の、あの住職の説教の意味、、、

しかし、考えてみても、

分からんもんは、分からん。

( 知ぃーらんぴ )

私の中では、その一言で終わった。

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= 追記 =

今回の話を書くにあたり、

当時の私の言動と共に、この文面も、

厳しい修行をされていらっしゃる方々には、

大変に失礼を致しました事、

深くお詫び申し上げます。

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