塾の先生から聞いた話です。
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これはウチの地元にある話なんだけどカツアゲ石って知ってる?
泥棒石とも言うんだけど泥棒が触ると祟るって石があるらしいの。
実家が神社の子が居てそこの御神体がカツアゲ石だったのね。
そんでね、修学旅行の時にそれがコッソリ持ち出されたらしいんだ。
沖縄のホテルでクラスの皆で百物語してる時にカツアゲ石の話がされたらしいの。
その時にクラスの不良の子達が「そんなん俺らが触ったら死ぬだろ(笑w)」って言って大爆笑。
確かに彼等の恐喝やイジメのせいで不登校になった生徒は一人や二人じゃない。
本当は御神体だから他人に触らせちゃいけなかったんだけど不良達が勢いで勝手に触っちゃったの。
どうなったと思う?
盛大に吐血した。
血が口から滴るとかじゃなくもう口に含んだ牛乳ブファーってやる感じでカツアゲ石に触った不良達が全員がね。
部屋が血の海となりあまりに出来すぎててリアリティが感じられ無くて皆は終始仕込みでしょ?冗談だよね?
という空気だったみたい。
駆け付けた先生も最初は本気にして無かった。
念の為ホテル側が呼んだ救急車が来て胃袋が破裂してるって判明するまではね。
事情を聞いた先生が神社の子を探したけどホテルのどこにも姿が見当たらない。
先生達は大騒ぎとなり即座に修学旅行は中止され警察に捜索願を出した。
居なくなった子の父兄へも連絡したが何故か電話が通じなかった。
先生は急いで神社に向かったらしいんだけど、境内にある筈の神社も無くなってたんだって。
近隣住民の話ではこの神社は無人の末社でそもそも数年前に物盗りに放火されており現在は更地になっていたらしい。
警察も生徒の悪ふざけとして捜索をすぐに打ち切った。
そんな筈は無いと先生達は言ったんだけど消えた生徒の実在を示す証拠が狐に化かされた様に消えてしまい何一つ出て来ないのだから仕方が無い。
気味が悪くなってこの時に学校を辞めていった先生も多かったみたい。
仕方無く先生達はカツアゲ石を学校の金庫で保管する事に決めた。
それ以来、学校で大怪我をしたり精神に異常を来たす不良生徒が後を絶たず今では同校は進学校へと生まれ変わってしまった。
この話も学生時代(塾の先生の)に校長から聞かされたんだよね。
作者退会会員