短編1
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『割った小瓶』

悪ガキだった頃心霊スポットの廃屋を探検中に屋根裏部屋を発見した。

そこで御札で封をされた黒い砂の入った小瓶を拾う。

早速、悪友達を広場に集めてその面前で小瓶を叩き割ってみた。

その直後にドサッという音がした。

悪友の一人が倒れていた・・・いや、土に帰ったと言う方が正確だろうか。

真っ黒い土くれの小山がそこにあった。

その場に居た全員が悲鳴をあげて逃げ帰った。

翌日学校であの時土に帰ったのは悪友の中の誰なのかと皆で確認してみた。

田中 さとし だった。

しかし他のクラスメイトも先生も田中など知らないと言う。

出席簿に名前も無かった。

俺は田中の家に行って確かめようと主張した。

田中の家に着いた途端、絶叫して全員逃げ出した。

あれは見てはいけないものだった。

「さとしをかえせ」

という言葉が赤いラッカースプレーでびっしりと家の壁や塀いっぱいに書かれていたから。

Concrete
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