短編2
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声真似

小学生の頃。

友達であるAちゃんの家に遊びに行こうと思った。

学校帰りにAちゃんに声を掛けて一緒に下校した。

Aちゃん家の玄関に入ると。

おかえりなさい。

冷蔵庫にお菓子が入ってるからお友達と一緒に食べてね?

優しそうな声でAちゃんのお母さんの声が上の方から聞こえた。

リビングでお菓子を食べながらAちゃんと一緒にゲームをやり始めた。

しかしAちゃんの表情が少し暗い。

どうしたの?

「お母さん二階に居るのにどうして友達と一緒だって分かったんだろう?だってまだ挨拶してないよね?人間にそんな事分かるのかな?・・・今の本当にお母さんの声だったのかな?」とAちゃんは言った。

背筋がゾクッとした。

なぜだか分からないがAちゃんと共に天井を見上げた。

そこには蜘蛛の様な体勢で天井にへばりつくAちゃんのお母さんが居た。

悲鳴をあげて飛び出して交番に駆け込んだ。

数時間後、警察の話によるとAちゃんのお母さんは何者かに絞殺され縄によって蜘蛛の様な体勢のまま天井に括り付けられ固定されていたそうだ。

殺害方法が余りにも猟奇的という事で報道管制が敷かれた。

Aちゃんのお母さんを殺害し二階に潜んで声真似をしていたのは何者だったのだろう?

あの家はもう取り壊されてしまったらしい。

あれ以来私は二階のある家には怖くて住めない。

犯人はまだ・・・

今、屋根裏から物音がした。

この話を書こうとするといつも変な事が起こる。

だから今回はここまでです。

Concrete
コメント怖い
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