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中編3
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カーナビの案内

不思議な体験に極稀にぶち当たるも、

未だに見えたことがない見えない人です。

今回はカーナビに不思議な案内をされた出来事を話したいと思います。

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それはもう十年くらい前の夏のこと。

その日は年に一回、家族で温泉旅館に行くというイベントの日でした。

県内の山中にある温泉街の旅館が今回の宿泊先。

土曜日でしたが私は運が悪く午前中に仕事があり、

仕事が終わり次第一人で目的地に向かう形となっていました。

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仕事が終わって家に戻り準備をして車に乗る。

そしてカーナビに目的地周辺を設定して音声ガイドが案内を開始する。

正直に言えばその温泉街は何度も足を運んでおり、カーナビの案内がなくても行ける。

しかし万が一道を間違えて峠道の方に入れば大変な苦行となる。

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私は超がつくネガティブ思考の持ち主なのでカーナビの音声に従い出発した。

ちなみに宿泊先の名前は聞きそびれ目的地周辺に着いたら電話で聞こうとそこは何故か楽観視。

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特に問題もなく車はカーナビの案内に従い目的地に向かっていく。

今日は雲がどんよりとして午後のどこかで雨が降るかもしれないが目的地は1時間もかからない。

過去に何度も通った道だ。

記憶とカーナビの案内は一致して峠道の方にも入らず新しく出来た(と言っても開通して十年)トンネルに入る。

これを抜ければすぐに温泉街だ。

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トンネルを抜けると直進方向に川を渡る橋がありそこを渡ると温泉街に入る。

と、そこでカーナビから音声案内が入る。

カーナビ「次、左です」

記憶が正しければ直進して橋を渡る…左に曲がる道を見ても細い道が一本あり、温泉街とは逆方向に向かう道である。

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道としては絶対に間違っている。

だが到着時間なんて気にするものでもないしまだ明るい。

もしかしたら聞いたことだけある心霊スポットへの道かもしれないと興味本位もあって左に曲がる。

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車1台半ぐらい通れる道を進んでいく。左側は山肌、反対は崖とまごうことなき峠道。

Uターンなどできるはずもなく直進していく。

少し進んだ所で山側に少し開けた場所があり看板が立っている。

「この先トンネル封鎖中通行不可」

あぁやっぱり…

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先程通ったトンネルは新トンネルであり、新が付くように旧トンネルも存在するのだ。

この旧トンネルは現在使われていないのだが、使われていた当時から何かが出たとか通ったら元の道に返ってきたなど心霊スポットとして有名なトンネルだ。

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少し雨が振ってくる…ここまでだな。

丁度Uターンができる場所だ。

ここでもと来た道に戻ろう。

最後にカーナビの向かう経路線を見るため地図をズラして全体を見る。

そこには旧トンネル→新トンネル→旧トンネル→新トンネル→………………

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「新旧の無限ループかい!!」

私は思わずツッコんでしまった。

怖い話ならここでカーナビが怖い一言くれるはずなのに…

その後何もなく車は温泉街に入り、家族に連絡をして無事宿泊先に到着した。

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旅館の部屋の中…外はドシャ降りだ。

あのまま進んでいたらどうなっていたかな?とふと思う。

だが私は凄い怖がりで超ネガティブ思考だ。

きっとカーナビさんも迷ったのだ…

そう思いぐーたらな休暇に突入していった。

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@あんみつ姫
ありがとうございます。不可思議もしくはヤバイ話もありますが、私は怖がらすというより普通に読んでもらいこんな事があるのだなと皆様に知ってほしい思いがあります。いつか後書きのようなものを書くかもしれませんが安全がモットーの怖い話を提供したいですね〜

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