一番怖いのは人間です。モロ実話。

中編5
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一番怖いのは人間です。モロ実話。

2020年7月10日

僕は本当に馬鹿な事をしたと今でも思い出します。

深夜12時

お酒を飲んだ状態で警察  (機動隊)に一時停止無視で追われます。僕の車はプリウスの30。赤色灯が回った瞬間に僕はラブホ街を左折したとこでアクセルを全開に踏みます。何故逃げたか、

その頃僕は運送系の仕事をしていたため、捕まれば免許取り消しになり職を失い離婚と言う浅はかな考えから逃げてしまいます。当然追ってくる警察車両。ラブホを左折した先は二段階の急な下り坂になっていて回りに民家はありますがその先は行き止まり。 森になっていて、木々が連なっています。

160キロ位は出ていたのを覚えてます。テンパりながら、急ブレーキを踏んだ時はすでに時遅し。僕はその

森の中20メートル下まで落ちていきました。ガソリンは漏れ、全タイヤパンク、フロントも割れ全ライトもショートし、サイドミラーも折れました。その瞬間に廃車だとわかったし、取り返しのつかない事をしたと実感し震えました。幸いハンドルを切らなかった事で逆に木々を交わしてた見たいで折れた大木で車が止まりました。凄い音と衝撃でしたが、奇跡的に無傷。すぐに警察が来ました。20メートル下から見える赤色灯。車輌から降りる警官二人。「どこ行った?」とか

言いながら慌てて無線で応援要請をしている警察。僕は終わったと思いながら息を飲んで20メートル下から見上げているとなんと警察が確認する前に僕が早く逃げすぎて突っ込んだ事により、どうやら気づいていません。警察からすれば、突然追跡を始めようとした車が消えた状態だったと思います。ナンバーも見られてません。

僕は音を立てないように廃車になった歪んだドアをなんとか少し開けて、車内から出ます。とにかく1回この場から離れようと思い、上がるのではなく、森の中を下がる決意をします。真っ暗の中大量のヤブ蚊にさされ、鹿や山猫が物凄い音で横切り、そこは熊の目撃も相次いでいたので、めちゃくちゃ怖くなりましたが、その時の僕の精神状態はとにかく逃げるでした。どんどん奥に進み全く人気のない所まで来たとき、カンカンと何かを叩く音が聞こえ、微弱な明かりが見えました。

おそる、おそる、バレないように近づくと、見えたのが小学生位?の背丈の女に、年配?の女の人。親子なのか。二人ともモロ白装束と言うか真っ白な服を着ていました。こんな時間にこんな深い森の中でこの人達も俺も何をやってるんだと本当に本当に物凄く怖くなりました。戻る訳にも行かないので、おそる、おそる、音を殺し通過しようと近づくと二人の表情と何をしてるのかが見えました。鮮明に思い出す。

まず表情と言うか、二人とも唇が裂けたかのような化粧、目の回りは真っ黒でした。

子供が写真を渡す役で母親?が何かで木に写真を打ち付けています。しかもかなりの量が打ち付けられていました。

ヤバイ、やばすぎる、駄目だと思い僕はやはり車の方に戻ろうとしましたが、とにかく焦ってしまいバキバキバキと足音をたててしまいました。

すぐに子供の声が聞こえます。忘れもしない声に会話。

「お母様、お母様、誰か何かいまずぁぁぁぁ」

すると母親が「逃がしてならん見られた殺せ何故来たぁぁぁぁ」

その瞬間道なき森を戻りながら猛ダッシュ。

子供だけ追って来てるのと、

その子供の両手に鋭利な何かが見えたのと「うるぁぁぁがぁぁ待でなぁぁ」?と言うような叫び声。

気がつけば事故現場付近まで

戻って来てました。額からはだく汗、目には涙。ぐちゃぐちゃの服に靴。途中でその女子供は巻いていたんだと思います。

ずっとパニックでしたが、

とにかく家に帰ろうと、道までなんとか這い上がり、国道でタクシーを拾い、家に帰りシャワーを浴びて、明るくなった朝六時半に再びタクシーで事故現場に戻りそこで、 うずくまっていると、近所のおじさんが「兄ちゃん何やってんだそんなとこで」と言って来ました。僕はとっさに、「今居眠りで突っ込んで車ごと下に落ちてしまったんです」と言ってしまいました。 「それ昨日の夜じゃないか?」と言われとっさに「違います今です」と

嘘をついてしまいました。

音がしたんだろうし、民家には車が大破した音が多少聞こえてたんだと思います。

明るい時間に見ても、よくこんな奥深くに突っ込んだと自分でも思う位で、少しでもハンドルを切ろう物なら、すぐ横が10メートル位の側溝だったので、間違ったら死んでいたと。自損事故処理の為に警察とjaf会員だったので、jafを呼びましたが、引き上げれずお手上げ。jafの人にも

「車はダメですが命あっただけで良かったじゃないですか」と言われ、特約のレッカー2台で7時間かけて、ようやく森から引き上げられました。事故処理の交番警察に至っては深く落ちた為、車のとこに行くにもかなり大変なので来ませんでした。近所の野次馬の方々も命あって良かったと、よりによってここに落ちるとはと言ってたのですが、その時ずっと頭にあった事を近所の人に尋ねました。「森にヤバイ親子?住んでませんかと?」

すると野次馬のおばぁさんが

「事故で死なんし呪い見たなら無事で良かった」と言い出しました。その瞬間に今まで居た野次馬が逃げるかのように家に入って行きました。そしてそのおばさんが「あの親子まだ居よったんか厄介だお前さん大丈夫か車のナンバーやら顔やらばれとったら殺られるぞ」と言われ血の気が引いたのを覚えてます。事故処理の警察には逃げた手前言えませんでした。レッカー車に同乗して最後にその場を去る時に、なんとなく見上げた古いアパート二階の窓から睨みつけるような形相で見てる、親子を見つけ血の気がドン引きました。

僕が森で見た親子かどうかは不明です。とにかく初めて刃物らしき物を持った人間に追われ初めて大事故を起こしとにかくトラウマですし一生忘れなれないし、 とにかくそこには近づかない。当たり前ですが、2度と飲酒運転はしないと心に誓いました。自分は死んでも他人を殺す可能性がある飲酒。絶対に駄目だと心に誓った。車は廃車でしたが免許はまもなくゴールドになると言う世にも奇妙な全てが実話でありのまま書かせて貰いました。

あの森に居た二人が怖くて、怖くてアパートの窓から覗きこんでた二人と同じなのか、ただ凄く気になるので、今年辺り明るい時間に見に行ってみようとは思っています。

 

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