短編2
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実は。コピペ

ある病院で実際に起きた話。

深夜のこと。市内の病院に救急車が来た。隊員の話によると、男性が全身に大火傷を負い、既に虫の息だという。

「車を運転中、何らかのトラブルがあったみたいなんです。車がいきなり炎上して、車内に閉じ込められられたみたいで……」

隊員はそう言いながら、ストレッチャーに乗せられた被害者を見た。隊員の言った通り、男性は全身に大火傷を負い、見るも無残な姿だった。皮膚ところどころ黒く焼け爛れ、焦げ臭い臭いが鼻をつく。

皮膚や肉の焦げた臭いは凄まじく、医師は思わず口元に手をやった。看護士は居たたまれない気持ちからか、男性から視線を背けた。

「……残念ですが、もう助からないでしょうね」

ぼそりと隊員が呟く。医師や看護士は返事をしなかったが、心の中では同じことを考えていた。

ーーーこの患者は助からない

それは誰が見ても同じことを言っただろう。遅かれ早かれ、どんな治療を齎しても彼は助からない。だが、手をこまねいていても仕方がない。医師は緊急手術を行うことにした。

手術室では看護士数名が控えていた。彼女達は、横たわる男性を見てひそひそと囁き始めた。

「……凄いわね」

「こんな状態でも生きていたのね。信じられない」

「見て。腕も真っ黒だわ。これじゃ血管がどこにあるのか分からないわ。点滴が刺せないわよ」

「お気の毒だけれど、もう手遅れよね」

それを聞いていた医師も、思わず言ってしまった。

「そうだな。残念だが、ここまで酷い火傷となるとーーー」

と。そう漏らした医師の腕を誰かが掴んだ。はっとして見ると、手術台に横たわる男性が目を開けていた。

彼はヒュウヒュウと空気が掠れたような声で、

「……そんなに酷いですか、私」

手術室内は一気に凍りついた。実はこの男性、全身に大火傷を負い、瀕死の重体であったにも関わらず、意識ははっきりとあったらしい。

つまり、今までの医師や看護士の会話を全部聞いていたのだ。

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朱城 優【アカギユウ】さん☞まめのすけ。

申し訳ありません!お名前を間違えておりました……。大変、失礼致しました。

作品、待ちきれなくて拝読させて頂きました。短い文章はまとめるのが難しいものですが、リアルなイメージが伝わってきて、ゾクリと肌が粟立ちました。

素晴らしい作品をありがとうございます。

あらら…
それは大変ですね^^;
精密機械などは便利な反面、壊れやすいところがありますからね…

スマホの状態も良くなって、ある程度落ち着いたら、お言葉通り私の怖い話をゆっくり拝見して下されば幸いです。

uniまにゃ~さん☞まめのすけ。

実は私自身、病院でガチで悲しくなったことがあります。明け方近く体調を崩し、救急車で運ばれたことがあるのですが。担当して下さった医師の方に一言、

「精神科行けば?」

と言われまして。どうやら体調の不調は精神的なものからくる病気だったようですが、涙が出ました。確かに精神科に行くべきなのかもしれないし、的を得た発言なのだけれど、遠回しに「あなたはマトモではない」と言われた気がして。勿論、医師の方はそんなつめりはなかったのでしょうけれど、体調を崩している時にあの一言はガツンときましたね。

hikaさん☞まめのすけ。

アウェイク……洋モノでしょうか。私、自分が好意を持つ方が好きな映画や書物などに興味を持つのです(笑)。ストーカーではないので、御安心下さい(笑)。

好きな作家様が「この小説読んだよ~」「この映画は面白かったよ~」と言うと、自分でDVDや小説を買ってきて見たり。友人から薦められた作品なども観ますね。

アウェイク……今度、探してみよう(笑)。

朱木 優【アカギユウ】さん☞まめのすけ。

初めまして。初めての方からコメントを頂き、とても嬉しく思います。ドキドキしております。

スマホの状態がすこぶる悪く、コメント返しが遅れて申し訳ありません。文字を打ってもなかなか表示されず、一週間に一度はバグを起こし、ラインやメールはたまに遅れ、アカウントを統合化して頂いたにも関わらず、バラバラになっているという。ヤバイ。

朱木 優【アカギユウ】さんの作品も俄然興味ありまくりのまめのすけ。です。今度、ゆっくり拝見させて下さい。そしとホラーについと語り合いたいです。

この医者や看護婦の思いやりの無さに呆れました

居るよ こんな人達…って思いました
無神経に患者の前で喋ってるなんてプロとしての意識なさすぎ

助からないような状態だともう意識も無いと考えてしまうのが常識なのかもしれませんが…この男性のこれからのことを考えると…
手の施しようがないのに意識だけはっきりしているなんて…>_<

この話を読んだ時、アウェイクという映画を思い出しました。術中覚醒を題材としているのですが、肝がひえるような気分になります…

他人の怖い話にコメントをするのは今回が初めてなんですが、感想を少々…。

これは…男性からすると結構怖いですね^^;

もし私がこの男性の立場だとすると…
正直ゾッとします。