中編3
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視える【1】

以前、友人達から聞いた話を、少しずつ、ご紹介したいと思います。

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[1・ぐるぐる]

友人のAさんは、お父さんがそこそこ大きな会社の社長さんで、庭の広い大きな家に家族4人で住んでいました。

部屋数は有るのに、小学生の頃、Aさんは妹さんと同じ部屋で寝ていたそうです。

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勉強机を2つ並べ、その前にお布団を並べて眠っていたそうです。

その日も宿題と復習を終え、お布団を敷き、妹さんと眠っていたそうです。

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夜中、何か物音がして起きたAさん。

何の音かと、顔を音のする方へ向けると、勉強が終わった後に机の中にしまった筈の椅子がAさんの頭のすぐ上にあり、それがぐるぐると音を立てて回っていたそうです。

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寝ぼけていた事もあり、(なんだろう?)そう思い、回る椅子をしまわなきゃと、布団を持ち上げようとした所…

ふと、気付いたそうです。

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(誰が椅子を出したのか?

Aさんより先に寝ていた妹がする訳ない。

お父さんかお母さん?

そんな筈ない。)

そう考えた所で疑問は恐怖に変わったそうです。

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そして、未だ回り続ける椅子を見ると、そこには座る誰かが。

椅子と一緒にぐるぐる回っていたそうです。

恐怖でパニックになりつつも、Aさんは回る椅子と、その椅子に座る人を布団の中から眺めていたそうです。

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スカートから覗く白い両足。

それがぐるぐると回り、猫背気味に背中を丸めているが…

その者には、首から先に有るべきものがなかった。

頭だけがなかったそうです。

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Aさんは、そのまま気絶し、気付いたら朝になっていたそうです。

妹さんに聞いても、眠っていたから知らない。見ていない。

お母さんに聞いても、そんな夜中に行っていないし、椅子を回してもいない。

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ただ、幽霊を視たんだろうなぁと思ったそうだが、何も分からないので、そのまま忘れた。

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[2・影]

Aさんの続編。

回る椅子に座る、頭のない女性を見てから数年経ったある日。

既にAさんは中学生になっていた。

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あの事があってから、暫くは夜が怖かったそうだが、思春期になり、記憶も薄れて来たある夜。

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又、夜中に目覚めたAさん。

前の事があったからか、先ずは椅子が回っていないかの確認をしたそうだ。

だが、椅子は寝る前と同じ位置に、ちゃんと机の下にすっぽりと収まっていた。

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それで安心したAさんは、身体を横向きにして目を瞑り、寝ようとした時に、違和感を感じたそうです。

窓にはカーテンがかかっているが、月の明かりが薄らと白い壁に反射し、浮き立たせている。

それはいつもの部屋の中と同じ状況。

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だけど、その日は白い壁に、ポッコリと、まるで影の様に女の頭が浮かんでいた。

暗くてよく見えないが、横を向いた女の顔。

目鼻立ちも分からず、白い壁に浮かんだ影の様だったそうです。

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その口は小さく、なにかを呟く様に動いていたそうですが、声はおろか、なにを言っているのかさえも聞こえなかったそうです。

そして、又してもAさんはそのまま気絶。

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回る椅子に座っていた、頭のない女と、壁に浮かんでいた頭だけの女。

果たして、それが同一人物なのか、何を訴えようしているのか、家の建つ前に何か有ったのかまるで分からないと、Aさんは言っていました。

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