―後日、その件について―
俺『そん時のは、どんなモノやったん?』
母『あの土地に執着していたモノじゃろうね。随分前からおったんじゃないか思うわ。物を動かせるんじゃけ、相当強い想いがあったんじゃないかね。ハッキリ見えたし…。アレは父ちゃんにも分かったと思うわ。』
俺『いわく付きの物件だったってことなん?』
母『さぁ…。そりゃわからん。ただ建物自体がヒドイ造りだってことじゃね。カビ・ゴキブリ…。体に良うないわね。でも考えようによっちゃ、それも警告だったんかもしれんね。』
俺『俺からソレを払い除ける時怖くなかったん?』
母『そがいなこと考えとる暇はないわね(笑)それに跳ね除けられたんは母ちゃんの力じゃないけえね。』
俺『どういうことなん?』
母『扉を壊す時、必死で祈ったんよ。《どうぞ〇〇を守れるよう力を貸してください》って。』
俺『誰に?』
母『ようわからん(笑)…。でもちゃんと力を貸してくれたよ。〇〇のそばに光の玉みたいなんが来とったけ。』
俺『…オーブ?』
母『さぁ、わからん(笑)でも誰かに見守られていると思ったら心強いじゃろ?』
俺『…まあね。』
俺『そういや、母ちゃんあん時具合悪うなったんじゃろ?』
母『ああ…。毒気にあたったんじゃったんだろうね。瘴気ゆうんかいね?じゃけ吐きまくったんよ。外に出す為に。食中毒みたいな感じかいね?』
俺『笑)…母ちゃんはいつもザックリじゃね(笑)』
母『ほうよ。生きてる人間がアッチの世界のこと全部分かるわけないじゃろうが(笑)。』
怖い話投稿:ホラーテラー B級グルメさん
作者怖話
「俺ンちの母ちゃん」http://kowabana.jp/stories/12761
「俺ンちの母ちゃん 後日談」http://kowabana.jp/stories/12806
「俺ンちの母ちゃん 黒」http://kowabana.jp/stories/12937