とある病院に勤めていたAさん。
2交替制でその日は夜勤勤務。
先輩とAさん二人で順番で巡回をしていました。次はAさんの番。
「じゃ、行って来ます。」
と、先輩に言い深夜の病院内を見回りに。
ボャっとした明かりの中、懐中電灯を照らしながら、一階の病室から一部屋ずつ見て回る
特に、問題も無い為、二階に上がり、また、ゆっくり部屋を見て回る。
と。ある部屋に懐中電灯を当てるとベッドの上で正座して座っている40代位の女性の姿が写りました。
「どうされました?眠れないんですか?」
と、Aさんが聞くと、
「そこに、知らない女の人が窓から私を見てたの。怖くなって寝れなくなったの。」
と。Aさんが二階の窓に女の人??っと疑問に思いつつも窓に懐中電灯を当てる。やっぱり誰も居ない。疲れてるんだと思ったAさんは、
「大丈夫ですから、もう遅い時間なのでゆっくり寝ましょう。」
と、女性に話しかけ窓を見ながらも、少し落ち付いたのか、横になりました。
「何かありましたら呼んで下さいね。」
と、Aさんは言い、部屋を出ました。
エレベーターで一階に戻り先輩が待っているナースステーションに戻りました。
病室を出る時、名前をみたら日野さん(仮名)
と、書いてありました。
「ちょっと仮眠、先にして来るね。」と先輩に言われ、
「はい。」
と、答たAさん。
一人で部屋に居てたら、赤いランプ、ナースコールが鳴っている。
(どこだろう???)
っと思ったら呼んでいるのは先程の女性「日野さん」
(寝れなかったのかな??)
っと思い、懐中電灯を持って二階に上がり日野さんの部屋へ。
すると、ガタガタ奮えてる日野さんが。
「大丈夫ですか??どうされました??」
と、聞くと、日野さん、
「さっきの女の人が窓から部屋に入ってきたの。自分の傍に来て顔のぞきこまれたの。その女の人の顔は半分やけどしてた。この世の物出はないわ。今は消たけど怖いの。」
と、まだ日野さんガタガタ奮えている。
ちょっと気になるけど怖がってはいけないと思い、
「きっと疲れてるんですよ。自分も少し傍に居ますから。」
と、Aさん日野さんが落ち着くまで傍におりまた、ナースステーションまで戻り一休みして居ました。
10分位経った頃、また、ナースコールが・・・
(また、日野さんだ・・・)
正直、ちょっと怖いなって思ってたAさん。
けど・・・・。
と、思い、懐中電灯を持ってまた、二階の日野さんの部屋に・・・・・。
すると、日野さん、Aさんに抱きついて来て
「また、出て来たのやけどした女の人。今度は寝てる私の腕を掴んでた。私あの人に連れて逝かれるだ。」と、半分泣きながらAさんに話して来る。
ふと、Aさんは気になり、
「今その女性は・・・・・。」
と、聞くと同時に、
「そこに居てるじゃないの。私を見てるじゃないの。」
と、ベッドの所を指を指しながら奮えている
Aさんが恐る恐る懐中電灯をベッドに向けると、
「?????????」
誰も居ない。けど、日野さん、まだこっちを見てるとガタガタ奮えている。
Aさんこの状況が絶えれなくなり、
「日野さん、今日はナースステーションで私達と朝まで一緒に居ましょう。」
と、言うと、軽く日野さんは頷き一緒に部屋を出ました。
二階~一階に降りて日野さんに、
「もうすぐナースステーションですから。」
と、言うと返事が無い。
(あれ?)
って思い振り返ると・・・・・。
誰も居ない。
(先に行ったのかな・・・・)
と、思ったAさんは、ナースステーションに戻る。と、先輩が起きていたんですが日野さんが居てない。
「すいません。日野さん、って言う女性来てませんか?一緒にさっきまで居てたんですけど居なくなりまして。」
と、先輩に話すと、
「え?日野さん?」
と、少しびっくりした顔で聞き返して来たので、
「はい。二階の〇〇室の日野さんです。」
と、言うと、先輩の顔が見る見る青ざめて、
「日野さんと・・・会ったの・・・ちょっと・・・」
と、先輩が立ち上がり部屋を出て行ったので後を着いて行くと、エレベーターに乗り地下のボタンを押しました。
(あれ?二階じゃないんだ・・・)
と、思ってたら、
「チ~ン」
と、エレベーターの扉が開くとひんやりした空気が漂いました。廊下に出ると、先には霊安室が。
先に降りた先輩が真っすぐその部屋に向かい入って行く。
Aさんも連いて部屋に入ると、2体の遺体が横になっており、顔には白い物が被せてある。
先輩が、
「顔・・・・見て見て・・・」
と、1体の遺体の所まで連れて行かれ、白い物を取った瞬間・・・・。
「!!!!!!!!!!」
何と、さっきまで一緒に居てた、日野さんが横になっている。
声に鳴らないAさんに・・・
「昨日の昼間に亡くなったのよ。」
と、先輩に言われて、さっきの出来事が、今目の前の状況が信じられないまま、呆然と立って居ると、ふと、もう一体の遺体に目が行き、先輩の目を見ると、
「うん。」
と、言うので顔見ると、
「うゎゎゎゎゎゎゎゎゎゎゎゎゎゎ。」
と、Aさん腰が抜け座り込んでしまいました
そこには・・・・・
顔が半分やけどした女の人が横になって居たそうです。
Aさんが勤務して一年経った頃の体験だそうです。
作者心霊大好き