これは私こと言葉遊びの弟子。の友人が体験した話です。
彼女はかなりのビビリで、私がちょこっとでも怖い話をしたならば、滅茶苦茶怒るか無視するかのどちらかなんです。
そんなビビリーな彼女が故、今まで心霊現象について語り合ったことは殆どないのですが。ついこの間、彼女から聞いた話を掲載させて頂こうと思います。私自身、彼女からこのような話が聞けるとは思っていませんでしたので、正直驚いています。
拙い文章かと存じますが、最後まで目を通して頂けたら幸いです。
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その日は何となく寝苦しい夜でした。蒸し暑いというか、妙に湿っぽい空気が部屋を満たし、なかなか寝付けないでいたそうです。
彼女の渾名は「けめ」というんですが。けめさんは実家暮らしで1階の突き当たりが自室。8畳の部屋に布団を敷いて寝ていました。
漸くウトウトとしかけた時。天井の隅から女性の咽び泣く声が聞こえてきたのだとか。
凄く小さな声でしたが、ハッキリと聞き取れたそうです。
よくよく目を凝らすと、日本髪に結った着物姿の女性が泣きながら天井から降りてきました。そのすぐ後を、侍風の男が刀を振りかざして追い掛けてきているのです。
女性は「助けて」「お許しを」と言いながら、けめさんが寝ている布団の周りをぐるぐる回っています。そして侍風の男も、女性を追ってぐるぐるぐるぐる…。
けめさん曰わく、「その時は恐怖を感じなかった」。
ただただ、「うっさいなぁ」と苛ついていたそうです(笑)。
ぐるぐる回っていた2人でしたが、侍風の男が女性の髪を掴んで引きずり倒し、返す刀で女性の首を切り落としました。鮮やかな切り口からはドバァッ、と血が吹き出し、けめさんの布団にも血飛沫が飛びました。
けめさんは今更ですが、怖くなり、布団を頭から被ろうとした途端、2人の姿は煙のように溶けて消えてしまったのだとか。
それからどうしたのかと聞くと、「多分寝た。よく覚えてない。分からない」と、何とも曖昧な返事が返ってきました。余裕だな、おい(笑)。
けめさんの体験談は以上です。彼女は「あれは絶対夢だ夢」と言い切っています。夢オチなら夢オチでいいんですけどね。
このサイトを利用させて頂くようになってから、「霊的な体験をした」「予知夢やデジャヴを見る」とのコメントを頂くのですが。私自身、そういった経験が皆無ですので非常に興味があります。そういった経験がある方が羨ましい。ビビリーな癖に、ちゃっかり経験しているけめさんが妬ましい(笑)。
この話を読んで下さっている方の中で、もし差し支えありませんでしたら、是非ともお聞かせ頂けないでしょうか?
何でも結構です。怪異絡みでも夢オチでも人に纏わる怖い話でも。
首を長くして待っております。
どうかお聞かせ下さいませ。
作者まめのすけ。