携帯がまだ、なかった時代の話し。
学生時代の夏休み・・・・。
楽しく過ごす計画を、A君、B君、C君三人で話し合って居ました。
A君が、
「ちょっと、海の家でバイトせーへん?」
と。
A君のおじさんが、海の家を経営しており、
お盆休み手伝いに来ないか??
と、話しが合った見たいで、
「いいやん。楽しそうやん。」
と、B君、C君が笑顔で答える。
三人共、頭の中は、バイトより、ひと夏の出会いを期待して、盛り上がりながら、バイトしに海の家に行きました。
現実は、忙しく、ひと夏の出会いを向かえる事なく、バイト最終日の晩を向かえました。
「やっぱり甘かったなぁ」
「いい経験出来たし良かったやん。」
と、B君とC君が話ししてるのを見ながらA君がニタニタ笑っている。
「ニタニタして。何かいい事合ったん?」
と、B君がA君に聞くと、
実は、隙を見て昼間に女の子に声を掛けて居て、この部屋の電話番号教えた。この時間やったらバイト終わってるから、電話して。
ってゆったねん。
「マジ??」
「何時の間に・・ってもうすぐやん。」
って話ししてたら、
「ジリリリリリリン」
部屋の電話が鳴り、またA君がニタニタしながら立ち上がる。何故かB君、C君は親指をグッと立てて、A君もそれに答えながら、電話に出ました。
「もしもし。」
「・・・・・・・・・・・」
「もしもし??」
返事がない。間違い電話??と思いながらも
「もしもし。」
ちょっとキツメに話しすると、
「貴方・・・・・・・でしょ。」
断片的にしか聞く事が出来ずA君は電話を切りました。
「何??何の電話??」
B君が問いかけると、
「何か良く解らんかったけど、貴方って言葉以外あんまり聞き取れなくて、最後にでしょ
って聞こえた気がする。まぁ悪戯か、間違い電話やろ。」
ってA君。
結局その後電話が鳴る事なく、次の日。
A君は残っておじさんの手伝いをする事になり、B君と、C君が先に帰りました。
それから、3日後。
B君と、C君に、A君が亡くなったと、連絡がありました。
海で泳いでたら溺れてしまった。と。
二人共、不思議に思いました。何故かと言うと、A君は三人の中でも、泳ぎが上手で、溺れる何て考えにくい。と、思ったのですが、現実を受け入れ、A君を見送りました。
その後、A君の事も合ってか、二人共、連絡する事が減り、会う回数も無くなっていました。やがて、卒業して、お互いに就職をし、
毎日忙しい日々を送っていました。
仕事も終わり何時もの様に家路に着いたC君
母親から、
「そう言えばB君から電話あったよ。」
と、言われたC君は、懐かしいなって思いながらB君に電話を掛け直しました。
「お~」
と、懐かしいBの声。
「久しぶり」
と、言いながら色々会話しながら、少し時間が経った頃、B君が、
「そう言えば、Aが亡くなった時の事覚えてる??」
っとB君不意に聞いて来たので、
「覚えてるよ。けど・・何で??」
と、聞き返したら、もの凄い低い声で、
「最終日の晩の事覚えてる??Aが変な間違い電話やったわって言ってた電話の事・・・」
(そう言えばあったな・・・)
「その変な間違い電話・・・俺の家にも掛かって来たねん。あん時、Aが言ってた感じの電話で気持ち悪くなって、切ってしまったねん。その後、A死んだよな・・・。」
と、話し続け様とするBの話しを塞ぐ様に、
「ちょっと待て。あの電話のせいでAが死んだと。自分にも掛かって来たから次は自分やと。そんな訳ないよ。あの電話関係ないし
お前も気のせいやって。」
っと話し続ける。
「今から、ちょっと飲みに行こう。久しぶりやし、色々話ししよう。多分お前も疲れてるんやって。」
と、B君を励まし、じゃ6時に、公園の前でと、待ち合わせして、電話を切り、C君は家を出ました。
待ち合わせの場所に着いて、もうすぐ6時。
(久しぶりやから楽しみやな・・・)
って思いながら、時間になってもB君が来ない。
(遅れるんかな・・・)
って思いながらも、1時間経ってもB君が現れなかったので、何か都合が悪くなったのかな??って思い、一度家に帰りました。
帰るなり、母親が
「さっき、B君のお母さんから電話があって
・・・・・B君・・・・死んだって・・・。」
「嘘・・・・。」
待ち合わせの場所に向かう途中、トラックに跳ねられ・・B君即死だったそうです。
ふと、頭の中で思い出す・・・・。
(電話・・・・)
と、冷たい汗が出て来て、すぐに電話線を抜いて、布団に行きガタガタ奮えて居ました。
最初はA。次はB。次は自分だと。
それ以来、電話に出なくなったC君。
徹底して電話に出ませんでした。
月日が流れてC君にも家族が出き、あの出来事も忘れかけてた、ある日。
「ジリリリリリリン」
「ジリリリリリリン」
C君の家の電話が鳴りました。
電話に向かいC君が電話を取ると受話器越しから、
「貴方・・・・」
の後、カセットテープを早送りしたかの様な音で・・・・・。
「キュルキュルキュルキュルキュル」
と、鳴った後、
「でしょ?」
(うわ~~とうとう掛かって来た~。)
っと思いながら、奮えてる手で受話器を持って居ると、
「貴方・・・キュルキュルキュル・・・でしょ。」
「貴方・・・キュルキュルキュル・・・でしょ。」
と、機械的な声と、早送りの音が繰り返し聞こえて来る。気持ち悪くなったC君でしたが
電話を切る事が出来ない・・。切ってしまったら自分も・・・。
恐怖から何も言葉を言えずにただ聞いてる事しか出来ない。
何分経ったのだろう・・・。
「貴方・・・キュルキュル・・・んでしょ?」
段々カセットテープの早送りの音が伸びた様な音になり、何かを言っている様に聞こえてきました。
「貴方・・・キュルキュル・・・いんでしょ?」
「貴方・・・キュルキュル・・・たいんでしょ?」
「貴方・・・キュルキュル・・・にたいんでしょ?」
(もう少し・・・・)
と、思った瞬間・・・。
「貴方・・・・死にたいんでしょ??」
と、機械的な声でそれで居てはっきり聞こえました。
思わず、デカイ声で、
「俺わ死にたくない。死にたくない。死にたくない。家族も居るんだ。まだ、死にたくない。」
と、必死にC君受話器越しに叫んで居ました
すると、受話器から聞こえていた機械的な声が病み・・・。
プツ。ツ~ツ~。
と、電話が切れました。
その後、C君に変な電話が掛かって来る事は無くなったそうです。
携帯が普及している現在。
知らない番号から掛かって来る事も・・・。
もし、不意に出た時機械的な声だったら・・・
少し聞いていた方がいいかも知れません。
切ってしまったら・・・。
作者心霊大好き