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学校の帰り道。
私は友達と別れ、1人で帰っていた。
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「あ!」
思わず声を上げた。
私の視線の先には、ブルーシートを広げて、商売をしている人がいた。
その人に驚いた訳ではない。
その売り物の中の、メガネに驚いた。
そのメガネは、シンプルな黒縁。
模様などは一切入っていない。
普段はシンプルなものに惹かれることはないが、今回は違った。
そのメガネを見れば見るほど、私は惹かれていった。
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「それ、気に入りましたか?」
店主が声をかけてきた。
店主はとても不気味で、髪の毛はボサボサ。
その髪の毛のせいで、顔はよく見えず、間から見える目がとても怖い。
声もとてもしゃがれていて、多分女なんだろう。
「伊達眼鏡ですよ。
どうです?
気に入ったなら、差し上げますよ」
「いいんですか?
ありがとうございます」
「いえいえ、ただしよく見えるので気をつけてください。
それでも良いですか?」
「…はい」
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店主の言葉に疑問を持ちながらも、私はメガネをかけた。
その瞬間に、異変に気がついた。
この世の人ではない、要するに幽霊が見えた。
目があるはずの部分が、空洞になっている者。
全身血まみれの女。
店主が言っていた、よく見えるとは、このことか…
恐怖で足がすくむ。
「…これ」
「はい、よく見えたでしょう」
作者しば子
どうも、しば子です。
またまた変なものを書いてしまいました。
本当に怖くない。
誰か私に才能を。