ある日、友人Tと友人Yとその他の友人(仮にS、O、Kとする)で、廃屋に肝試しに行くことになった。
僕たちはとても怖がりだったので昼真っ只中に行った。
その廃屋に行く道が獣道でとても歩きずらく、神経質なTが「うわっ、最悪だ棘に刺さったは畜生…」などと愚痴っていた、僕は比較的、野生児なので気にせずにどんどん進んだ、Kに関しては怖くて行けないだのなんだのゴチャゴチャうるさいんで置いてった。廃屋に着くとその凄さ(汚さなど)に圧倒された。
Sが「どうやってはいる?」と言ったので僕が「玄関から堂々と入ろうぜ」と言い、皆で「おっじゃましまっ~すぅ」などと乗り気で入った、まさかあんなことになるとは知らずに…中は狭く、ボロボロで所々、畳に穴があいておりその下を歩くしかなかった。
歩いていると「ゔぅ~ゔぅ~」という奇妙な鳴き声をTが聞いた。
しかし、Yが「人間はそういう状況になると幻聴などが起こるんだよ」とクールな発言をした。
Yは幽霊を信じていなくて、非科学的なことは真っ向から否定する人だった。
なんだかんだで少ない部屋を徘徊していたが、ある部屋で鏡台があった。
なにも不思議なことではないがこの時、僕はとても奇妙な気分になった。
だが、Tが鏡台の引き出しを唐突に開けた。いや、正確に言えば開けようとしたのだ、だが、それはピクリとも動かずTは諦めたのかムッとした表情だった。
また、徘徊していると一つだけ開かない部屋があった。
恐らくトイレだろう。
僕は「またトイレかよ…」と飽きれた感じで言った。なぜなら小学生の時もトイレで嫌な思いをしたからだ。
(注:トイレの怪参照)そのトイレに耳を当てると微かだが、「ぅぅぅ~」と聞こえてきたのを覚えている。
微妙に驚いて少し後ずさりをしたが、言うのが怖くなり言うのをやめて「行こう」と言ったらTが「おい、お札貼ってあるぜ!」
と、叫んだ。僕が「しまった興味を持たれた…」と小声で呟いた。
僕は焦りと恐怖で一杯一杯だった。Tは無理矢理こじ開けようとしたが全く動かない。
Tは諦め、僕が持ってきたデジタルカメラで
写真を撮ろうと言った。
皆で並び、カメラをセルフタイマーモードにして台?みたいなところに置きフラッシュをたきながら撮ろうとしたがその時にカメラが倒れてしまった。Tは「あ」と言い速攻でそのカメラを直し皆のならんでいるところへ行こうと思ったらパシャッと撮られてしまった。その瞬間、開かなかった個室から『ドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドン!!!!』と、勢い良くドアが叩かれた。
僕を含め皆がパニック状態に陥り皆が「あわわわわわわ…ギャァァァァァァァァァァァァァァァ助けてくれぇぇぇぇえ」と断末魔のように叫び一目散に玄関へ走り出した。
だがYだけは冷静でただ歩いて戻っていたのが衝撃的だった。
僕はデジタルカメラのことなど忘れ走り逃げまた走り来た道を猛スピードで駆けた。
1番近いT宅に行き皆がホッと一安心した。
Kに関しては「うぇぇ~ん」と、大泣きをしていた。Yも後々来て、僕に「ほらよっ」と言ってデジタルカメラを渡してくれた。
そして、デジタルカメラでさっき撮った写真を見てみるとその写真がなかったから「あれ?故障かな」と思った。
そして、もう忘れようと皆で誓い
このことは忘れることにした。
だが、僕は一つ頭に引っかかっていた。それはKがなぜ泣いていたのかだ。
最初に帰ると言って帰ったはずではないのか?と、疑問に思った。聞こうと思ったが怖くて聞くに聞けなかった。Oに至っては入った時から放心状態で一言も喋っていなかったのを覚えている。
これが僕たちが体験した怖い話だ。
【後日談】
Kはなぜ泣いていたのか?気になり怖いのを振り切って聞いて見た。
すると帰り道に迷って、皆の所へ戻ろうと思い廃屋の近くへ行ったら急に「ドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドン」という音が聞こえて来て、音源の近くへ言って見たら不気味な
声が聞こえてきたそうな。
それと、あの写真はYが消したそうだ、理由は教えてくれない。
ちなみに、あの廃屋は昔、布屋で生活に困り、トイレで手首を切って死んでいたそうだ…
皆さんどうでしたか?少しでも怖がっていただけたら幸いです。
これは実話に元ずいて作った話なので少怖でしたかね?感想お願いします。まだ餓鬼なので誤字やおかしな文脈などあると思いますがご了承くださいまし。
作者MINT61147020