私の名前は龍一です。
今まで色々な恐怖経験をしてきたのですがこの話は最初の恐怖体験でした。
この話は私が小学5年生の時に体験した話です。
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その日は終業式で次の日から夏休みが始まるワクワクで仕方なかったのですが、私の小学校では夏休みに入る前に宿題を提出しないといけない。
今考えると奇妙な規則がありました。
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私と友達はほとんど手をつけていなかったので、終業式の日に担任の渡辺先生に今日中に片付けるよう言われていて、友達三人と居残りをして宿題に没頭していました。
その友達とは克也、純。
いつもこの三人でつるんで色々な事をしてました。
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克也「なぁそろそろ帰らね?もう日も暮れてきたし。渡辺もう帰ってるんじゃね?」
克也は面倒くさがりなのでいつも途中で物事を投げ出す傾向にある。
純「あと少しだからやっていこーよ!休み明けにどやされるの嫌だし!」
純は頭がいいけれど私と克也に影響されて宿題などをサボってしまう。申し訳なく思っていた。
だが時刻は17時を過ぎている。小学生の門限は大体は17時だろう。
しかしいつも巡廻している先生がいないのが気がかりだ。
ふとその時校庭で、誰かが歩いてるのが目に入った。
こんな時間に一人で校庭歩いてるなんて珍しいと思った。
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私「なぁ校庭のあそこで歩いてるやつ知ってるか?」
帰りの準備を始めていた克也と純に聞いてみた。
克也「どれどれ?顔が見えないからわからんな。でも俺らの学校のやつじゃないと思うぞ?」
私「なんでそんなことわかんの?」
純「体操服が俺らの学校のやつじゃないからでしょ?」
確かに言われてみればそうだ。
私たちの学校の体操服はTシャツは白ズボンは緑である。
大抵どこの小学校でもTシャツは白だがズボンの色はその学校それぞれである。
校庭で歩いてる男が履いているのは青のズボンである。
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私「まぁどーでもいいか。明日からは待ちに待った夏休みだぞお前ら!!!」
克也「遊びまくるぞ!」
私たちはいつの間にか宿題から夏休みの話で盛り上がっていた、しかし克也がいきなり私たちを呼んだのである。
克也「おい!なんかあいつ様子がおかしいぞ!」
急いで校庭を見ると明らかに私たちの方を見ており、手まで振っている。
そして手にはナイフのような鋭利な刃物を持っている。
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おかしい。ここは四階なので校庭からはそう簡単には見えないはず。あっという間にあいつは昇降口に入っていった。
私は完全にビビっていた。
私「おい!どうすんだよ!なんだあいつ!」
克也「んなもん知らねーよ!俺が聞きたいわ!」
純「とりあえず落ち着こう!ここからまず移動しなきゃ!」
純がいて本当に助かった。
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私と克也だけだったら完璧にパニックをおこして最悪な状況になったかもしれない。
私たちの学校は一階から三階まで二つの階段があり、三階から四階への階段は一つしかない。つまりあいつが四階にたどり着くまでに、一旦三階までに降りないと鉢合わせになってしまう可能性が高い。
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とりあえず三階に多目的室があるので、そこに三人で移動し今後の作戦を立てることにした。
私「あいつが四階にいる間に逃げちゃえばいいんじゃないの?」
克也「あいつが四階にいるっていう保証はないだろ?それより俺昇降口に入っていったあいつの顔見えたんだよね。」
私「どんな顔してたん?」
克也「眼がなかった。なんか空洞になってた。それとこの学校には七不思議があるだろ?その七不思議の中の一つが目玉の探求者っていうのがあるのにさっき気付いた。」
私たちの学校には昔から伝わる七不思議があった。まぁどの学校にもあると思う。誰も本当にあるとは思ってなかった。
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純「確かその目玉の探求者に捕まると…」
私「なんだよ!どうなるんだよ!」
私はもうビビり過ぎてちびりそうになってた。
克也「目玉をえぐりとられるんだよ!両目ともな!」
私は言葉を失った。
克也「とりあえずだ。ここで固まっていても見つかったら全員犠牲になってしまう。俺は職員室に行って先生に助けを求める。この時間になっても一人くらい誰かいんだろ。純は体育館にいってバットとか武器になるものを持ってきてくれ。龍一はなんかしとけ!」
なんだその最後の適当具合は!!
言いたいことは沢山あったが時間がないので克也の言う通りにした。
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克也と純の二人は急いで多目的室から出て行った。私はゆっくりと多目的室から出た。
右のほうからダッシュしてくるやつがいた。
私は右から走ってくる人物が誰かわからなかったが怖くなり多目的室に戻った。
おいどうすんだよ俺!ここにいたって見つかるわ!とりあえず多目的室の鍵を締めてベランダに出て様子をみるか。
この時点でもう泣きそうになっていた。
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多目的室のベランダには校庭から時計を確認できるよう大きな時計が設置されていた。
今は五時半か。。。早く帰らないと親にブチ切れられるな。
とか考えてた。外の車の走る音などが聞こえてたので安堵感が出てきてたのかもしれない。しかしその安堵感は一気に消し去った。
ドォォォーン!!!ガッシャーン!
いきなりもの凄い音が聞こえてきた。
私「ひっ!」
咄嗟に悲鳴が出てしまった。
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ベランダの窓から中を確認すると。。。
あいつがいる。。。目が空洞になってる。あいつは例えるとガリガリ君みたいな容姿をしている。
あいつがキョロキョロと誰かを探しているみたいだ。もちろん標的は俺たちだろう。
shake
ガッシャーン!窓ガラスがいきなり割られたのだ。
私「うぉー!」
つい叫んでしまった。私は生まれて初めて腰を抜かして動けなかった。怯えながら割られた窓ガラスをじっと見ていた。
そいつは顔だけ出して私をじっと見てニヤっと笑った。
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私はもう失禁していた。私はもう怖さで我慢出来なくなり動かない足を自ら殴り無理矢理足をたたせて三階から飛び降りた。
私「うわぁぁぁぁ」ドスン!
俺死ぬのかな。夕陽で染まった空が見える。
あいつがこっち見ながらニヤニヤしてるわ。
一発ぶっ飛ばしてーな。
と思いながら意識がなくなっていった。
作者龍一
初めて怖い話を投稿させていただいたのですが文章力や怖さがなくてこれから勉強させていただくのであたたかく見守っていただけたら幸いです!