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短編2
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浮浪者

とある20代のOLに起こった話です。

会社帰りのAさんはいつものように最寄りの駅の改札口を出て帰宅する途中でした。

踏切を越え右側に見える線路に沿って歩いていると、前方の街灯の下に座り込んでいる人影が見えました。

チカチカと点滅する街灯の下にいたのは、髪がボサボサで服もヨレヨレのいかにも浮浪者っぽい男の人でした。

酔っ払いのように頭をゆらゆらと揺らしていたその男性は、Aさんとの距離が近づくとふっと頭を上げこちらを向きました。

(やばい、こういう人と目を合わせちゃいけない)

Aさんはすぐに顔を伏せ、足早にその場を通り過ぎようとしました。

すると男性はゆっくりと立ち上がりAさんの方へと近づいてきました。

「よぉ・・・あんた今俺の事見てたろ?なぁ・・・聞いてんのか?」

男性が話しかけてきてもAさんは無視して進みました。

それでも男性はしばらくの間ついて来ましたが、やがて声を掛けるのを止め背を向けて元来た方向へと帰っていきました。

内心怖くて堪らなかったAさんは、ほっと安堵のため息を漏らしました。

「やっぱ見えてなかったかぁ」

意味の解らないセリフが後ろから聞こえ、思わずAさんは後ろを振り向きました。

「ひっ!?」

振り向いたAさんの目に飛び込んできたのは、点滅する街灯に照らされ露出している赤黒い物がチラチラと見える男性の後頭部でした。

ぐるりと男性の首が回転すると、嬉しそうな顔をしながら男性が言いました。

「なんだ、やっぱり見えてたんじゃないか」

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やあロビンミッシェルだ。

短文ながら流石のセンスでキレのいい怪談だな…ひ…

最後にゾクゾクっと来ちまったよ…

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