短編2
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心霊スポット帰り

「最近噂になっているあのヤバイ心霊スポット、面白そうだから今日行ってみようぜ」

同級生のAがオレに声をかけてきた。

「おいおいちょっと勘弁してくれよ。行くわけないだろ」

「何だよ怖いのか」

「当たり前だろ」

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Aが言っている心霊スポットとは、

少し前に凄惨な殺人事件があったと噂の場所だ。

幽霊に襲われて命からがら逃げ出した人がいる。

取り憑かれて毎日のように夢枕に立たれたため、

精神を病んで廃人同様の人がいる。

さらには、行ったまま帰ってこなかった人がいる・・・

とにかく物騒な噂が絶えない場所である。

どこかの森にある小屋だという噂を聞いたが、

詳しいことは知らないし、知りたくもない。

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さすがにマズイと思い、必死に止めたが、

止めようがなかった。奴の決心は固く一人で行くことになった。

「じゃ、俺一人で行ってくるよ」

「ちょっと待て、流石にやばすぎるだろ」

「へーきへーき」

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次の日、Aはいつもどおり学校に来ていた。

「おはようA、心霊スポットはどうだった」

「ああ、特に何もなかったよ。心霊スポットなんてとんでもない、

静かで空気がきれいなところだったよ。お前も今度行こうぜ」

「いや、俺はいいよ」

「何だよ、つまんない奴。あ、俺呼ばれたから行くね」

「ああ」

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Aが歩き出した時、Aが足を引きずっているのに気づいた。

「A、お前足大丈夫かよ」

「ああ、昨日転んでな、暗くて足元見えなくてさ。じゃまたな」

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Aは少し急ぎ目に去っていった。

俺はやつの後ろ姿を見ながら呆然としていた。

Aの足元にしがみつく腕らしきものを見ながら・・・

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