私がまだコンビニのアルバイトをしていた時でした。
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「あと4分で休憩か。」
梅雨の雨。私はお客様が来るまでスマホをいじっていた。
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♪♪♪
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コンビニの自動ドアが開いた。
「いらっしゃいませー…?」
挨拶をしてドアの方を向くと誰もいない。ドアの故障か誰かのイタズラか。ただわか
るのは、店の床がしとしと濡れている。
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「だ、誰かいんの…?(いるの)」
返事が帰ってこない。少しホッとした。消えていたスマホをカチッとつけた。画面に水がピチャリとちった。
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背中がひやっとした。
また画面にピチャリ。
思い切り目を前に向けた。
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翌日、病院に私はいた。
店長から聞いた。
雨さんと言って、真夜中の雨の日に人を食べに来るって。
「店長。私、もう17ですよ?そんな話誰が信じるんですか。馬鹿にしてます?」
私は信じなかった。そしたら、
「痛っ」
店長が腕を支える。
その腕には歯型が残っていた。
作者ゆき-3