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中編4
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もう一つのきさらぎ駅

music:4

もう何年経つだろう・・・

一人の少女は消えてしまった

時は少女を現世に帰す

戻ってきた少女

それは夢か現実か・・・

music:7

 ~ もう一つのきさらぎ駅 ~

あなたは、きさらぎ駅を知っているだろうか?

数年前、ネットで話題になった架空の駅である。

3人の目撃者がおり、うち2人は釣り目的の

目撃報告だった。

そんな、きさらぎ駅を見たという人物が、俺の

近くにもいた、それは名前は伏せるが友人A。

俺と同じオカルト好きである。

ただ、こいつはオカルトって言っても、

UFOだのくねくねとか怪談というより、

妖怪好きで怖い話は好んで見ない奴で、

早い話、ビビりのオカルト好きである。

だが、未確認生物?その為には

海外旅行まで行くんだから、俺も脱帽である

そんなAが驚くことを言ってきた

A「まぁ、座れって、いきなりだが

きさらぎ駅って知ってるか?」

(俺の反応は当然、・・・怪談嫌いなくせに、

なんで知ってるの?何、死ぬの?

てかお茶も挨拶もなしッスか・・・)

である(笑)

(とりあえず仕方なしに)

俺「人並みくらいは・・・」

(と返すと、迫り来るように)

A「じゃあ、オカルト好きから

  して、あれどうよ?」

俺「えっ・・・あれって?」

A「だからさ~、きさらぎ駅どう思う?」

(俺は普段見せないAに戸惑いながらも)

俺「何個かの個体番号を持つなりしないと

  実況型怪談は、その場の流れ・・・」

(Aはまた話の途中で食い掛かる様に)

A「違う~!!俺が聞きてえのはお前が、

きさらぎ駅あると思ってるかだよ」

(初めて、Aにお前と言われ、

  少しイラッときたが)

俺「ねぇ~だろうな」

(するとAは笑い出し)

「そうだろうな。でもこれ見ろ」

Aは机にゆっくりと歩くと、引き出しから

日記帳を出した。

(俺が驚いた表情で、)

「まさか!」

と発すると、Aは被り気味に

(まるで、勝負に勝った子供の様に笑い)

A「そうだ、夢日記だ」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

話の途中だが、夢日記を簡単に説明しよう

夢日記は、見た夢を日記に残すことで

様々な効果を得られる、鍛錬を重ねれば

自在に夢を操る、霊能力すら得ることもある

と言われている行為だ。話を戻します。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

俺「夢日記まだやってたの?」

A「当たり前だろ、良い事教えてもらったぜ

  まぁ、この日見ろ!!」

(以下はAの日記をそのまま残します。

日にちは申し訳ありませんが、

忘れました、2012年の日記です。)

===================

7/23~26

灯りもない暗い場所だ

急に明るくなったトンネル内だったみたい

トンネルを抜けるとそこは黄金に輝く花畑w

駅みたい「きさらぎ駅?」急に電車の中だ

灯りもない暗い人影はいる、誘われて降りちゃえ

急に肌寒いな~、夏のはず

あれ?人影が見当たらない、電車まで・・・

時計発見1時頃?針歪む直せよ、ボケ

うわっ、何もないw月見しよw

今日お祭りかな、太鼓囃子してる

駅から歩いてみる、砂利かジャリジャリって

いつまで経ってもさっきの花畑に来ないな

そういえば逆なのにドンドン近づいてる。

震える、助けて~と逃げる、石にコケタ

むかつく、でもこの石でとりあえず武器確保

~ノートなら2ページ目になります~

また走る、大きくなるジャリジャリ

黄金の花畑発見、おかしいだろ距離

とりあえず隠れよう、花畑に

ドンドンは、さらに近づいてくる

念のため武器確認、人の頭の骨だ

思わず、俺は叫んだ

光でまわりが鮮明になった

近づくドンドンは骨を砕く音だった

砂利は骨だった俺も同罪か

花畑は見ると今度は黒づんでいる

腰が抜けた、もう立てない

ドンドンが俺の脚を責める

もう無理だ、みんなさようなら

===================

俺「死んだの?」

A「分かんね、そこで気を失って、目が覚めた」

俺「ちなみに、はすみさん知ってる?」

A「そんな同級生いた?」

俺「いない、それで、なんできさらぎ駅の

話を今回俺にしたの?」

A「いや、きさらぎ駅のなんかを知ってるか

と思ってね」

俺「分かった、そこまで言うならきさらぎ駅

の真実を話すよ、それは、はすみさんの

作った怪談で、駅も実在しないよ。

それは、もう他の人が検証してるしね」

(俺は、Aがビビって呪縛から逃れられない

これで呪縛が解けると勝手に解釈してた

これがとどめになるとは思わなかった)

A「そう、信じてくれると思ったのに・・・

夢日記を教えてくれた。オカルト好きの

お前なら信じてくれると思ったのに・・・」

Aはそう言うと、おもむろに裾から

ゆっくりと捲り出した。

そこには、白い嫌な布切れと

あの独特の匂いが充満していた

Aは布を「スルスル」と舞わせると

舞う羽衣には似合わない

潰された様な線と痕、黒づんだ肉は、

あの日記と同じにも見えた・・・

Aは最後に

「今でも、あれは夢か現実か、今の俺が

夢なのかどうか・・・分からないんだ」

と、一言残し笑い始めた・・・

shake

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