深夜0時過ぎ。
会社から自宅へ帰って来たばかりだというのに。俺は突如かかってきた友人からの電話のせいで、スーツの上着すら脱げずにリビングにいた。
『それで‥何だって?』
話の内容はどうにもくだらないものだったが、友人は酷く取り乱しているため、無下には出来ない。。
『だから、で、出たんだよ!何回も言わせるな、俺の部屋に、女の霊が出たんだよ!助けてくれよ』
なんでも、友人は会社の同僚と飲み会をした後、悪ノリして皆で近場の心霊スポットへ寄ってきたそうだ。
そしたら家に帰って出た、と─。
(あー‥くっだらね)
俺は霊感なんてないし、その類いのものは一切信じていない。
酒の飲み過ぎで、幻覚でも見てるんじゃないか?
そう言って、俺は半ば強引に話を終わらせた。
『ったく。時間の無駄だったな』
そんな独り言を吐き出しながら、少し苛ついた気持ちを落ち着かせる為に、胸ポケットから煙草を取り出す。
しかし取り出した煙草を咥えようとしたところで、ぽろりと口元から落としてしまった。
(チッめんどくせ)
コロコロとフローリングを転がる煙草を、屈みながら追いかける─。
弾みがついていたせいか。煙草はリビングの隣の、電気が点いてない寝室まで転がっていった。
薄暗いカーペットの上。
静止した煙草を拾おうと、手を伸ばしたその先に。
こちらを向いている二本の足が視界に映り込み、俺は一瞬で固まった。
≪信じない・終≫
作者Rin
こんばんは、Rinですペコリ
読んでくださりありがとうございます!
短い上に、駄文過ぎてごめんなさい(泣)
こういうシーンって、たまにありませんか?
落ちた物を拾おうとした時に、ふと何かが視界に入ること。。あっ、別に霊とかでなくて(^^;
しかし短い文章で怖さを表すのって、本当に難しいですね。
誤字脱字、ご意見感想などございましたら、よろしくお願い致します◎