…やはりあいつが来たのか…。
それともk子の思い違いか…。
いつもより、遅く感じるRタクシーの中で俺は考えていた。
「お客さん、何かあったんですか?」
ガサツに入って来た運転手に少しイラッとしたが、直ぐに思い直した。
「ちょっとばかり訳ありで、彼女が危ないかもしれないんですよ。
昔別れた彼氏にシツコク付きまとわれて…。」
「そうなんですか。大事になる前に警察とかに連絡した方が良いのではないですか?」
「まだ、そいつと確定した訳ではないので…。」
心配してくれている運転手。親身に話を聞いてくれる。
ふと、名前を見ると「光永 太郎 39歳」趣味 中華料理を作る事。
「そろそろ、着きますね。お客さん、そう言う奴は一発やったら
大人しくなりますよ!お客さん、腕っぷしが強そうだから!」
相づちを打ちながら 周りを見回す…。
彼女の部屋はアパートの一階の右端。…いる、男が一人アパートの前でタバコを吸っている。それも彼女の部屋の前で…。
「ココで降ろして!直ぐに開けてくれ!」と手に持っていた5千円札を渡し、彼女の元へ急ぐ…。
「おい!この部屋の前で何やってる?」
相手の男はタバコを投げ捨て、こっちへズカズカと歩いてくる。
男は俺とタメくらい、体は少し華奢な感じの奴だ。顔は見た目もチンピラだ!彼女から聞いていた特徴とおなじでもう、こいつだと断定。
そいつはイキナリ殴り掛かってきた。しかし、素人は素人。
そんな大振りでは俺には絶対当たらんな、と思いながら避け、
俺の一撃を喰らわす…。
タクシー③へ続く…
作者マコさん
まあ、皆さん気になると思いますが 話の根本は本当です。