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短編2
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お土産の小瓶

〈これ!どうぞ!お土産です!〉

『あ、ありがとうございます。今度私もお土産渡しますね。』

Kの後輩だという名前を知らないその子からもらったのは、小さな小瓶に赤と青い砂と星型の砂、それと小さな貝殻が入ったもの。可愛い。何処に行ったのか聞くのを忘れた。

(まぁ、良いか。)

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部屋の棚にその小瓶を飾る。

(綺麗だなぁ。何処の何だろうか?)

再び湧く疑問を払いのけ、眠りについた。

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…トン…トン…トン…トン…トントン…カタッ

夜中2時過ぎ。やっと眠れる。そんな気がした時、棚からの物音。微かにガラス瓶の倒れる音。

(あの小瓶か?見てみるか)

ぼうっとする頭を覚醒させ、棚に行く。

やはり、小瓶は倒れていた。

(何かの拍子に倒れたのだろうな。きっと。)

そう思って元に戻そうとした__

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トン…トン…トン…

__音?

トン…トン…トトン…

__何処からかと思えば、小瓶の中から。

貝殻が当たっている音でもない。

(何だこれ?…何か…言ってる?)

耳を小瓶に近づけると

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《…スキ…デス…ス…キ…デス…さdvfっっっjghっjsh!》

最後は、波の音(?)に消され聞こえないが明らかに“好き”だと言っていた。

声は紛れもなくあの子。Kの後輩だ。

恐ろしいというより、半ば呆れてその小瓶を叩き割った。

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バチンッ!!!!!!!

部屋が暗くなる。停電だ。

(あー、面倒くさい。)

叩き割った小瓶をそのままにして寝る。

もう、音は聞こえない。

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翌日、一部始終をNに聞かせた。

「うわー。怖っ。その子〇〇さん?だよね。」

『正直、女の私に女から言われるとは思わなかった。』

「その子さ、お前に小瓶渡した後さ、すっごい笑ってたよ。手に絆創膏貼ってたし。お前の言う“赤い砂”は多分それ 。」

『やめてくれ。気味が悪い。』

「あははw…やあ!〇〇さん!今日はどうしたのかな⁉︎」

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気づかなかった。彼女がそこに来ていたことに。

『こんにちは。どうした?何かあったか?』

何も知らないように装って話しかけた。

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喜怒哀楽の混ざった、何とも言えない表情(カオ)をした。Kの後輩に。

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