短編2
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ネカフェの女

霊的な話ではないが、今までで一番恐怖を感じた洒落にならん話。

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数年前。大学生の頃、行きつけのネカフェがあった。別に安いってわけでは無いが、かなり綺麗だし、椅子の座り心地も良いのでよくオンラインゲームや漫画を読みに行っていた。

そんなある日。帰るのが面倒臭くなり、いつものネカフェで朝まで寝ることにした。

大体夜中の2時位かな。通路を挟んで真後ろの席で、いきなり「ヒホーヒー!」とか「ぼおおお」って中々でかい声で騒いでるわけよ。声で女って分かったんだけど、マジでうるさい。

店員も注意する気ないし、20分くらいそれが続いたもんだから、俺もブチギレてそいつのドアに裏拳で「バン!」って一発かました。そしたらやっと静かになったけど、まーたブツブツちっさい声だけど言い出すのよ。

「このイカレタ女どんな奴だよ」…と思って、取りあえず自分の室内から覗いた。(ネカフェってドアが下まで無いの多いじゃない?)

実際覗いても椅子があって見えないはずなのに、何で俺も覗いたんだろうな…これが大失敗だった。屈んで覗いたら、椅子が横に移動されてて机の下が見えるのよ。んで、その女。その机の下に入って体育座りしながら、バッグのジッパー開け閉めして顔だけ俺の方向いてるのw

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完璧目合ったわ。正直泣きそうになった。

「何で?何であんなとこにいんの?何で俺の方見てんだ?何で俺の室内を下から見てんだ?!」もう完璧パニック。帰りたくても電車もないし、煙草吸って落ち着こうとブルってたら、どうも後ろから「フッ…ンフ…フッ」って小さく聞こえるのよ。即効後ろ振り向いた。

はいビンゴ。

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そいつが俺の部屋のドアの下でしゃがんでるのよ、笑いながら。多分しゃがみながら自分の室内から出てきたんだな、ドアのガラガラ音聞こえなかったから。

shake

「ポポーーーーーーーン」とか言ってしゃがんで進入してきたから、顔面蹴り飛ばしてしまった。本当に身の危険を感じたからなのか、正直自分でも顔面蹴りにはビビった。今の所、女性に手(足か?)をあげたのがこれが初。

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その後。そいつは泣き叫ぶし、店員がやっと来て事情説明しようにも、俺もテンパってたから信用してくれないし、警察が来て俺も連れて行かれた。まぁ結果的には相手の母親が来て、俺に謝ってきたもんだから俺も一応頭下げた。

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やっぱり頭おかしい子だったみたい。でも一番怖かったのが、その女が部屋で開け閉めしていたバッグには果物ナイフが5~6本裸で入ってたんだとさ。

もうネカフェ行かね。

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