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中編4
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それ、確実にいるね

事の始まりは、結婚を機に引越しをした事です。

そうですね、今思うと引っ越さなければ良かったのですが、やはり相手の仕事の都合もあるじゃないですか。

仕方なかったんです。

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私には、ずっと長い間お付き合いしていた人がいまして、お互い結婚のタイミングをうかがっていたのですが、子供を授かる事ができまして、やっと結婚する事になりました。

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親友にもずっと結婚しろと言われていたのでやっと報告ができて嬉しかったです。その親友は、小学生の時からの友人で、親よりも、もしかしたら彼よりも信頼しているかもしれません。

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結婚の報告をした時も、親友は大きな溜息を一つつき、やっとか……もう待ちくたびれたよ……と言って私を抱きしめて大変喜んでくれました。

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それから怒涛のように引越しや色々な手続きに追われ、慌しい日々を送り、なんとか新しい家に引っ越す事ができました。

ですが、引越してすぐにおかしな事が起こりはじめました。

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仕事から帰ってくると家の中がグチャグチャに荒らされているんです。

冷蔵庫も荒らされてるんですよ?もちろんゴミもです。でも何も盗られてないんです。気持ち悪いったらなかったです。

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警察に相談しても足跡一つないし事件性がないと言われて何もしてもらえず、ただただ不定期に荒らされる日々が続きました。

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そして段々それはエスカレートして、風呂場に大量に髪の毛が落ちていたり、切った爪が洋服箪笥の中にばら蒔いてあったり、私の服がズタズタに切り裂かれていた事もありました。

次第に彼が、幽霊の仕業ではないかと言い始め、私は以前から霊に詳しいと言っていた親友に相談する事にしたんです。

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親友に全て話すと、しばらく黙った後、もしかして部屋の隅っこに鏡置いてない?じゃあ〇〇は?え!〇もまさか西の部屋に置いてる?と次々に物の置き場所を当てられ、ついに親友の口から、

それ、確実にいるね。と言われました。

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それからすぐに親友は、お酒だの見たこともない塩だの大掛かりな準備をして、私の家のお祓いをしてくれました。

信じられない話ですが、それからしばらくは部屋荒らしはピタッと治まり、やっぱり霊の仕業だったのかと怖いながらもホッとしていたのですが、

数週間後に、また同じ事が起こりはじめました。

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私はもう本気で怖くて、また親友に相談し、霊媒師とか本職の方に相談したほうがいいのではないかと話しました。ですが、親友は、

凄くお金がかかるからやめときな。

と言います。

しかし、もう私も限界でした。お腹はどんどん大きくなるし、本当に不安だったんです。

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すると、必死に霊媒師をネットで探している私を見て、親友は突然くっくっと笑いだしました。

おかしいですよね、人が必死なのに。

そして親友は言いました。

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やったのさ、あたしだからやめときなって。お金かかるから。

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色々な感情が爆発しそうで言葉もでない私に、更に親友は言いました。

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こんなのが霊なんてよく信じたねー?あーあ。産まれるまでやってやろうと思ったけどもう飽きちゃった。あんたんちの押入れも風呂も狭いし、入れる爪ももうないし。

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私は、もうなんと言っていいのかわからず、やっとでた言葉が、なんで?でしたが、かぶせるように親友は言ったんです。

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あ、お願いだから、なんで?とか言わないでね。殺したくなっちゃうから。嫌でしょ?死ぬの。さすがに子供に罪はないからねー。まぁ元気な子産んでよ。産めたら、の話だけどね。

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そう言って親友は、いや、親友だった人は笑顔で去っていきました。私はもちろんすぐに警察に通報しましたよ。そしてすぐ捕まりました。

そして、聴取した結果、怖いことがわかりまして、なんと親友、ずっと住んでたんですね私の家に。

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夫婦二人とも共働きで家にいないから全然わからなかったんですが、使ってない押し入れにひっそり隠れていたみたいです。だから物の場所とか知ってたんですね。

押入れを調べたら、食べ物のゴミや、尿を入れた容器が置いてあったり、本当に狂気を感じました。

本当になんで気が付かなかったのか。

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しかも、肝心な理由ですよ。その理由は、たった1度だけ、私がつい最近送った誕生日お祝いメールの絵文字がいつもより少なかったから。

怖いでしょ?たったそれだけの理由でここまで人を怨むことができるんだから。

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あなたも、かってませんか?怨み。知らないうちにほら、あなたの隣の人もあなたを怨んでいるかも。

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ちょっとした行動とか言動を見逃さないほうがいいですよ。

距離に関係なく、ちょっとした、ほんの些細な事で怨みってかってますから。

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それにほら、もしかしたら、私があなたを怨んでいるかも。殺したいほどに。

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杏奈も、もう少し私を思いやっていれば幸せに3人で過ごせたのに。あーあ。

酷いと思わない?あの子自分だけ幸せになって私を蔑ろにしてさ。

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なんで?なんて被害者面するからだよ。

実際は、あの時から杏奈はもう2度と動く事はできない状態になってたんだけどね。

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あの子の携帯見てたらこのサイトがお気に入りに入ってたから、杏奈の代わりに投稿しちゃった。でもつい本当の事バラしちゃった。

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でもね、もう次のお話書いてるんだよ。

怨みってね、本当に些細な事からなんだ。

次の主人公はねぇ……

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ねぇ、読んでるあなた。そんな格好で寝たら朝寒いよ?風邪ひくよ?

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ねぇ、いま、どこでこれ書いてると思う?

ねぇ?

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mami様
コメントありがとうございます!
最近何も浮かばなくて手探りで色んなジャンルに手をだしてますがイマイチ納得のいくものが書けず…中途半端なものをお見せして申しわけないです(>

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