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どうも。
名前から言って、イカにも胡散臭い烏賊サマ師です。
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今回は、つい先日…
経験したてホヤホヤの地味~な話を一つ…
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いつものように、イカ釣りに出掛けた。
日が上る前の時間には、釣り場にたっていたいので、朝の4時過ぎには家を出た。
まだ外は闇に覆われている。
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この辺りでは1番大きな通りに出た。
道の両脇にはたくさんの店が建ち並び、昼間であれば交通量も多く、賑やかな通りだ。
だが、この時間のこの通りには一つ問題がある。
一つ信号に捕まると、100mも行かないうちに次の信号に捕まる所だ。
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運が良ければ、数キロの間1度も信号に捕まらないときもある。
この日はついてない日だった。
50mも行かないうちに信号に捕まる。
「あ~あ、今日はツキの無い日だなぁ…」
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何度か信号に捕まり、ある交差点に差し掛かった時だった。
目の前の信号が赤になり、ここでも停まる。
全国チェーン店の家具・雑貨を取り扱う大型店の前。
前と言っても、目の前ではなく少し手前の交差点…
そこに停まり、信号が青に変わるのを待っていた。
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ふと、視界の片隅に何かが動いているのに気づく。
無意識のうちに、そちらに目を向ける。
誰かが居た…
チェーン店の一階に入ってる100円ショップを覗きこむ人影…
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「えっ… こんな時間になにしてんの…?」
一瞬ぎょっとしたが、すぐに思い直す。
「新聞配達か何かかなぁ?」
その考えはすぐに打ち消されることになる。
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「なんて格好してんだよ…」
女性だった…
裾を引きずるぐらい長いスカート…
そのスカートは、不自然なぐらい膨らんでいる。
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「ウェディングドレス…?」
少なくてもオレにはそう見えた…
真っ白なウェディングドレスを来た女性が、100円ショップの店内を、ガラス越しに覗き込みながらうろうろしてる…
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両手をガラスに張り付けて、額もガラスにくっつけるようにして…
時には腰をかがめて、下を覗き込むように…
店内の灯りは非常口を示す灯りだけ…
なのに、その女性は周りの景色から浮き出すかのようにはっきりと見えた…
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1度だけ、彼女は後ろを振り返った…
白だと思っていたウェディングドレスは胸からお腹、腰にかけて赤い色をしていた…
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信号が青に変わる…
短い時間だったんだろうけど、とても長い時間に感じた。
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「なんだよ… あれ…? 普通じゃ無いよな… こんな時間に…」
結論から言えば、何だったのかはオレにはわからなかった…
いつもその手のモノに遭遇するときの、背中を締め付けられるような、嫌な感じはしなかった…
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そういえば、あの場所…
今の店が建つ前は…
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結婚式場だったっけ…
作者烏賊サマ師
実話です。オチはありません。
特にその結婚式場で事件があったなんて話しも聞いたことはありません。
何だったんでしょうかね(^_^;)
ちなみに、夕方にその100円ショップに行ってみました。
普通に営業してましたし、窓に手形が…
なんてこともありませんでした(^_^;)
つまらない話しにお付き合い頂いた方、ありがとうございました。