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短編2
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ノゾキコム…

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どうも。

名前から言って、イカにも胡散臭い烏賊サマ師です。

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今回は、つい先日…

経験したてホヤホヤの地味~な話を一つ…

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いつものように、イカ釣りに出掛けた。

日が上る前の時間には、釣り場にたっていたいので、朝の4時過ぎには家を出た。

まだ外は闇に覆われている。

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この辺りでは1番大きな通りに出た。

道の両脇にはたくさんの店が建ち並び、昼間であれば交通量も多く、賑やかな通りだ。

だが、この時間のこの通りには一つ問題がある。

一つ信号に捕まると、100mも行かないうちに次の信号に捕まる所だ。

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運が良ければ、数キロの間1度も信号に捕まらないときもある。

この日はついてない日だった。

50mも行かないうちに信号に捕まる。

「あ~あ、今日はツキの無い日だなぁ…」

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何度か信号に捕まり、ある交差点に差し掛かった時だった。

目の前の信号が赤になり、ここでも停まる。

全国チェーン店の家具・雑貨を取り扱う大型店の前。

前と言っても、目の前ではなく少し手前の交差点…

そこに停まり、信号が青に変わるのを待っていた。

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ふと、視界の片隅に何かが動いているのに気づく。

無意識のうちに、そちらに目を向ける。

誰かが居た…

チェーン店の一階に入ってる100円ショップを覗きこむ人影…

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「えっ… こんな時間になにしてんの…?」

一瞬ぎょっとしたが、すぐに思い直す。

「新聞配達か何かかなぁ?」

その考えはすぐに打ち消されることになる。

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「なんて格好してんだよ…」

女性だった…

裾を引きずるぐらい長いスカート…

そのスカートは、不自然なぐらい膨らんでいる。

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「ウェディングドレス…?」

少なくてもオレにはそう見えた…

真っ白なウェディングドレスを来た女性が、100円ショップの店内を、ガラス越しに覗き込みながらうろうろしてる…

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両手をガラスに張り付けて、額もガラスにくっつけるようにして…

時には腰をかがめて、下を覗き込むように…

店内の灯りは非常口を示す灯りだけ…

なのに、その女性は周りの景色から浮き出すかのようにはっきりと見えた…

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1度だけ、彼女は後ろを振り返った…

白だと思っていたウェディングドレスは胸からお腹、腰にかけて赤い色をしていた…

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信号が青に変わる…

短い時間だったんだろうけど、とても長い時間に感じた。

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「なんだよ… あれ…? 普通じゃ無いよな… こんな時間に…」

結論から言えば、何だったのかはオレにはわからなかった…

いつもその手のモノに遭遇するときの、背中を締め付けられるような、嫌な感じはしなかった…

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そういえば、あの場所…

今の店が建つ前は…

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結婚式場だったっけ…

Concrete
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