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俺は引きこもりだった。
毎日、毎日ドア前に置かれるご飯と
「お願いだから話し合おう。」とだけ書かれた母親からの手紙
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そして夜になると聞こえる怒鳴り合う両親と
しばらくして聞こえてくる母親のむせび泣く声
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しかしそんな毎日も慣れてしまえばどうって事ない。
だって毎日ご飯は食べられるし、インターネットもあるし
それに将来の事を考えるには俺はまだまだ若すぎる。(笑)
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そんな時、事件は起きた。
俺が三ヶ月ぶりに風呂に入ってた時の事だ。
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なんと母親が閉め忘れてた俺の部屋の鍵と
パソコンを捨てたのだ。
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それを見た瞬間
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「ごめんなさい、ごめんなさい」
と泣き叫ぶ母親の顔面を俺は気が狂うほど殴った。
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何度も!!
何度も!!!
何度も何度も何度も何度も!!!!
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ふと我に返ると
母親は動かなくなってた。
「な、なんて事をしてしまったんだ!!」
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これから誰が俺のご飯を作るの?
誰が風呂の準備してくれるの?
誰が俺の服を買ってくるの?
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と何回問いかけても全然反応してくれない母親
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俺は泣いた。
もう一生分の涙を流したんじゃないのか?
ってぐらいむちゃくちゃ泣いた。
「ごめんな、母ちゃん」
「そして今まで育ててくれてありがとう」
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そこに父親の車が家に帰ってきた。
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マズイこの素敵な体験談を早く「泣ける話」として動画サイトにアップしないと・・・・
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そしてパトカーの中で警官に
「当然、執行猶予は付くんでしょ?」
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と質問してた俺の10回目の春も刑務所の中だ。(怒)
作者DQ