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短編2
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天誅

私の家の近くには神社がある。

古くから伝わる、由緒正しき神社だ。

神社は人々の通勤や通学の通り道にもなっていて、

境内を横切るときは一礼をするのが習わしになっていた。

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ある時、私は仕事終わりに酒を同僚と飲み、ひどく酔っぱらっていた。

いつものように帰宅するときは神社を通るのだけど、

その日は神社の前まで来たとき、尿意を我慢できなくなってしまった。

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酔いの力というのはすごいもので、普段絶対にしないことをしてしまうものだ。

私は神社の鳥居に小便をしてしまった。

「まーきんぐ、まーきんぐぅ」

などとふざけていたのを覚えている。

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翌朝、かすかな記憶を頼りに境内に入るとやはりどこか生乾きの地面をみて罪悪感が湧いた。

ともあれ、そんなことはすぐに忘れて、仕事に打ち込んでいたのだけど。

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数日後、仕事帰りにいつものように境内を通ると、

正面から般若の面を被った人が歩いてきた。

「やばいのきた・・・」

頭の中でそう思いながらも、恐怖で思考が停止し身体が動かない。

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そいつは私の目の前まで来るとこういった、

「不敬である、不浄である、なんじ罰をうけるべし」

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とその瞬間、おしりと股間が温かくなるのを感じた。

あ、漏らしている、、、私は今漏らしている、、、身体が動かない、、、めまいがする、、、

次の瞬間だった、

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「きゃーっ!」

と女性が私を見て叫んでいた。

よくよく私は自分の下半身を見ると、完全にすべてを露出していた。

私は奴の方を見たが、既にその姿はなく、代わりにお面だけが地面に置かれていた。

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私は一刻も立ち去りたかったのだが、

一向に下半身を露出したまま動けなかった。

まるで金縛りにでもなっていたかのようだ。

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結局女性に通報され警察に補導されてしまった。

事情を説明して運よく逮捕は免れた。

今でも思う。なぜ私がこんな目にあってしまったのかと。

そしてあの面の人は何者であったのかと、、、、

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なによりも私にとってつらかったのは、

あの日いらい尿漏れに悩んでいることだ・・・

天誅-完-

Concrete
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