大きなテレビを買った。
やはり大きな画面で見る映画は最高だ。
ところが最近、不思議なことに気が付いた。
どの映画を見ても同じ子供が写っているのだ。
最近デビューした子役だろうか。
そんなことを思いながら、今日も映画を満喫して電源を落とした。
すると、黒い画面に、その子供が写りこんでいた。
私は思わず、後ろを振り向いた。
しかし、そこには誰も居ない。
錯覚か。私がほっと胸をなでおろした瞬間、テレビのほうから声がした。
「おじさん、こっちだよ。」
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大型テレビの裏から、その子供の顔の上半分が覗いていた。
作者よもつひらさか