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短編2
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家出

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俺は小学3年生。

母さんとちょっとした事で言い合いになってしまった。

「もう知りません!勝手にしなさい!」

「分かったよ!もうこんな家出てってやる!」

バタン……

shake

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「あ〜どーしよー」

家出すると言ったものの、行くあてなどない。

「友達の家に行きたいけど、おばさんに事情を聞かれたら俺の母さんに電話するに決まってる!

しょうがないから公園に行ってみるか…何もしないよりマシだし…」

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公園に着いたら雨が降ってきた。

特にやることも無く、木の下のベンチでボーッと色々考えていた。

授業の事とか、好きな子とか、面白い話とか、

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怖い話とか。

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1人でいる時は何故か結構怖い事思い出す、嫌な癖だ。

雨が降っている音で気分を紛らわそうにも、今度は雨に関連する怖い話を思い出した。

最近は精神異常者の通り魔がいる事さえも思い出した。

逃げ道が作れない。不安が膨れる。もう帰ってしまおうか?今ならまだ許してくれるはず…!

…………………………ダメだ。

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小学生にだってプライドはあるんだ!

ここで諦めちゃいけない!大事なのは辛抱だ!我慢だ!

自分に言い聞かせた。

そうしているといつの間にか雨も止んでいた

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気付いたらもう夕暮れ。今夜の寝床を探そうとしたその瞬間、

公園に1人の男が背を向けて立っていたのに気がついた。

何をしてるんだと近づいたら

「59………59……」と小声で呟いていた。

こちらに背を向けているので顔は見えない。

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見なくても、この男が異常だと判断するには充分だった

何故なら少しだけ血生臭いのだ。まさか例の通り魔…

しかし、もしかしたら出血してるんじゃ?

だとしたら声をかけて助けないといけないのでは?

でも怪しい。疑問が頭の中で迷走する。結果声をかける事にした

「なにしてるんですか?」

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-

shake

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体を動かさず、首だけを回し、

こちらを見た。笑顔で。

「…‼︎‼︎」

小3の俺でも分かった。コレはやばい。

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足が震えて動かない。

そいつはゆっくりと近づいてきた。

「オまえ、ガ、ツぎノ、カざりカ?!」

血生臭かったのは、奴の胴体がこちらを向いた時に気付いた。

何人もの顔の皮が胴体に縫い合わされていた

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何人も

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何人も

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何人も

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逃げる準備など、巨大な恐怖の前には通用しない。

仮に走れたとしても、簡単に追いつかれてしまう。

結果逃げる事は愚か、足を動かすこともできず、気付いたら刺されていた。

痛みよりも恐怖の方が大きかったようだ。

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「イイイえデエ、なンてしチャだメだヨおおオオォッぉ」

奴は顔を近づけてそう言った。

俺がくだらない意地を張ってなかったら、

死ななかったのかな?

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遠のく意識の中、最後に奴はこう言った

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「…60」

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解説が怖いのですが( 'ω' ;)

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