夕飯の支度中、母が突然倒れた。
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突然の事で俺も一瞬何が起こったのかと理解できなかったけど
自分を落ち着かせ何とか救急車を呼んだ。
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2時間後
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やれ点滴やら病室の確保やらと
懸命に頑張ってくれた救急隊員さん達のお陰で
今は病室のベッドで熟睡している母。
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そんな母を眺めながら
「でもまあ大丈夫だろう?」と
どこか楽観的に考えてる自分がいた。
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そうこうしてると会社から血相を変えた父が病室に入ってくるなり
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「大丈夫か?」と
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そしてベッドで寝ている母を確認した途端
深いため息と共にその場にへたり込む父
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その余りの慌てぶりと
深刻な表情に思わず
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俺:「何かの病気なの?」
すると父が力なく
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「・・・・・ガンだ。」
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その父の現実感のないムチャクチャな返答に
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昨日まで普通にテレビ見てた母さんが?
昨日まで普通に車運転してた母さんが?
昨日まで普通に買い物してた母さんが?
何で?何で?何で?と
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必死で反論する自分に対し父から
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「母さんは疲れによるただの貧血だ(涙)」
作者DQ
ガンはあなたです。