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短編2
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通り道

仕事帰りに通る道

S駅からいつも歩いて自宅へ帰っている

S駅から徒歩にして約30分の所に自宅がある。実にいい運動である!!

然し乍ら、この日ばかりは雨が降っていて歩くのは億劫だったが、それでもダイエットも兼ねていたので歩いて帰ることにした。

いつものコース、大通りとは少し逸れる公園を突っ切り自宅へと向かっている。

忘れもしないこの日…………街灯も疎らなこの公園の隣は墓地になっている

それを知ったのはつい最近だったが、その日ばかりは墓地が隣にあることだけが頭から離れずちょっと不気味な感じを覚えた。『いつもはそんなことないのだが………』

案の定だ!!この公園のこの通りにずぶ濡れで街灯の真下にボロボロの赤い服を着た女が立っていた

でも、恐怖心とは不思議なもので恐怖心を欲する欲求が増していく『怖い思いがしたい!!ゾクゾクしたい』オカルト好きや、怖い話が好きな連中の病気の一種である。

意を決して、その女に声をかけて見た………「あのぉ……こんな夜中に何故傘もささずに立っているんですか??」女は顔もあげずに何かつぶやいていた。反応が悪いので、今日はこのまま帰ることにした。

翌日、『今日は天気が良い!!最高の月夜で気持ちがいい』そう思いながらいつものコースで帰る。

公園の中、疎らな街灯、月明かり………何も怖くない、寧ろ心地の良い風が気持ちいいのだ。

公園を歩いて行く内に、一瞬で恐怖へと変わるのが解った。また街灯に女が居た!!彼女はずぶ濡れで立って居た。

『何故、濡れてるんですか??』返答はない

毎日通る道なのに、毎日ずぶ濡れになって立っている女に慣れて来た所為で、声をかけなくなった

すると彼女が『ねぇ、どうして声を掛けてくれなくなったの??』と言って悲しげな顔を浮かべ消えていった

Concrete
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