ある村に、引っ越しばかりで友達が全然いない男の子がいました。
来る日も来る日も、家と学校の往復ばかり。
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学校に行くのも一人、ご飯を食べるのも一人、寝る時も一人
そんな生活にあきあきしてた男の子
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ある日ちょっといたずらをしたくなりました。
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とつぜん大声で
「たいへんだ! オオカミだ。オオカミがきたぞー!!」
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村人は驚いて床の下、マンホールの中、山奥へと
ありとあらゆる所に身を潜め・・・
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それを見て、男の子はケラケラケラと大笑いしました。
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そして来る日も来る日も
「オオカミがきたぞーっ!!」の嘘報告!!
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次第に村人達も気付きだし
いつしか少年の言葉を信じなくなっていました。
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それでも毎日叫び続ける少年からの
「オオカミが来たぞー!!」
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ひょっとすると少年は寂しかったのかもしれない。
いつも一人ぼっちで誰からも相手にされなかった少年の
生まれて初めての自己主張だったのかもしれない。
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だから少年は叫び続けた。
自分の言葉を信じてくれる最後の人がいるまで・・・・
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そんなある日また少年から
「オオカミが来たぞー!!」
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しかし村人は誰一人として驚かない。
何度も何度も叫ぼうとも
大人から子供、ゴミをあさってる野良犬まで
誰一人そこから逃げ出すものがいない。
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少年:「これでいい?」
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兵士:「捕まえる手間が省けるぜ(笑)」
作者DQ
ホロコースト