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「そんでよう!
俺はその女に言ってやったんだよ
俺の力が見たければ仕事に着いてくればいいって」
久しぶりに友人のYからの電話に欠伸をしながら聞いていると
Y「ちゃんと聞いてるか?」
俺「聞いてるよ」
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Y「そんでな
そんな話はどうでも良いんだけどよ
お前の探してた物の何個かに
また見付けた物があってよ」
俺「どれ?」
Y「札」
俺「なんの札?」
Y「だから札だよ」
俺「わかんねぇよ
呪いのお札とか
どっかのスポットにあった札とか
色々あんだろうが」
Y「どうせ書くんだろ?
詳しくは言えないけど
道祖神ってあるだろ?
それに似たような物だな」
俺「どうせお前のことだから
真逆の物だろ?」
Y「まぁ来て見てからのお楽しみだな
持って行くからよ?」
俺「いや来なくていい
ってか持ってくんなよ」
Y「じゃあよ
あの場所ならいいだろ?」
俺「あーそうだな
仕事が早く終わりそうな時にでも連絡するわ」
Y「社畜万歳だな」
俺「社会の一員と呼べ」
………………………
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数日して連絡を取り合い、待ち合わせの場所に着くと
Yは私よりも早く着いていた
Y「おっ!来たなぁ
じゃあ早速だけども
これだ!」
薄ら笑いすら浮かべたYだが
真剣な目付きで手のひらほどの大きさの木箱を取り出した
Y「呪いのアイテムってとこかな
一応、言っておくけど
何があっても中身には触るなよ?」
そして箱を開けた
中に入ってたのはただの紙切れだ
俺「当たり前だろ
ってかよく覚えてたな
昔はこれが欲しかったんだよな」
Y「今も欲しいか?
俺「いや、いらない
だけどどこで見付けた?」
Y「お前の通ってた小学校の校庭の隅にある茂み」
俺「あーそこだったか
失くしたと思ってた」
Y「ちゃんと聞いておくが
どうして失くしたか覚えてるか?」
俺「あぁちゃんと思い出したよ
俺が自分で埋めたんだよな」
Y「お前は自分の恨みや憎しみをこの札に込めた
それをわざと通ってた学校の土地の中に埋めた
それがどういうことかはわかるよな?」
俺「土地を穢れさせて
心霊スポットにしようとしたようなもんだわな」
Y「いつ埋めたかは覚えてるか?」
俺「小5だったような」
Y「お前がクラスで担任から虐められてる時だな」
俺「そだな
あの時は本気で思ったな
クラスのみんなも担任も全員地獄に堕ちろって」
Y「だろうなぁ
これには不浄なモノを集めるような
一種の座標みたいな物になってる
よくこんな物作れたな?」
俺「さぁ?どう作ったか俺も分からん」
Y「お前の方がよっぽど俺よかこの仕事に向いてるわ」
俺「昔はな.今は一般人だから」
Y「またたまには仕事を手伝ってくれないか?」
俺「日給はちゃんと払えよ?」
Y「おけおけ!任せろ」
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仕事増えそうです
作者T-HIRO
お久しぶりです
ご無沙汰しておりました
しばらく仕事の話をしてこなかったYがまた仕事の依頼を持ち掛けて来るようになりました
投稿が増えるかもしれません
よろしくお願いします