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「きもだめししようぜ」
そう友達に誘われ、乗り気はしないが
「いいよ」
と返事をした
オレを怖がるところを見てバカにするつもりだろう
そう分かっていて断るわけにもいかない
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舞台は川の近くの森だった
スマホのグループ通話機能を使って実況しながら
一人か二人ずつで森を一周するという内容だった
くじ引きでオレは最後になった
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それは二組目だった
はじめははしゃいでいた実況の声が一転した
「なんだ、あれ、、、
shake
やばい、やばい!やばい!!!」
直後、その二人は退会した
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その時はなんだあいつら笑とふざけていて、
三組目、四組目も予定通り出発した
しかし、両組とも異常に動転したあと、
グループから消えてしまった
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戻ってきた一組目と最後の俺の組、四人しかいない。
流石に危機感を覚え、四人できもだめしのコースを探して見ることにした
separator
先ほどはしゃいでいた時とはうってかわって
森は静まり返り不気味だった。
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ラグビーボールくらいの、汚い布に包まれた何かが視界にはいった
そこにあったのは、幼児の人形だった。
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「目を開けた!」
それを抱き抱えた友達がそう叫ぶと、場は騒然となった
「落ち着けっ!!」
他の友達は必死に場を収めようとしている
そのときだった
友達が、人形を抱いたままある方向を凝視している
「待て!!!」
そう叫ぶと、森の奥へ駆け出してしまった
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かくして残された俺たち三人は、疲れはて一旦宿舎に戻ることにした。
そこで驚くべきことが起こった
宿舎に消えた友達が皆そろっていたのだ
そしてこう言ってきた
「お前らどこ行ってたんだよ。」
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あのきもだめしに参加したのは友達ではなく
「ナニカ」
だったのだろうか。
それはあの人形だったのかもしれない。
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後で分かったことだが、あの森の近くの河原では
昔、多くの罪のない人が処刑された場所らしい
それは政争によって謀叛の罪を着せられ自害した人物の、一族を幼児から女性まで殺す凄惨なものだった。
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その時、子供たちは先に殺され、母親らは子供の亡骸を抱えながら、念仏を唱えて、辞世の句を詠み、
殺されていった。
そのためだろうか、
その付近ではよく読経が聞こえたり、血だらけの幼児が現れるらしい
ただひとつわかることは、その後オレの布団に入っていたあの人形は、あの森で見たものそっくりで、
それを抱えなきゃいけないと感じているオレは、少しずつ人形に精力を吸われている気がする。
いつしか、オレはそれと話しはじめ、そして、
''交代''
した。
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きっと皆もそうなのだろう。
作者ブラック
人形契約説らしきものも盛り込んでみた