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帰宅途中、たまに女性とすれ違う。
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残業で遅くなると、決まってその人に会った。
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パッと見でもかなりの美人。
いつも満面の笑みでとても幸せそうだった。
見ているこちらまで嬉しくなる。
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ある日、私は彼女に声をかけてみることにした。
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「あの、、」
勇気とともに声を絞り出す。
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彼女は満面の笑みを浮かべたままこちらを向いた。
そして、
shake
倒れた。
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とっさに庇おうとして、抱き締めるような状態になった。
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music:2
彼女は冷たく、硬かった。
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「っ!?」
私は彼女をとっさに突き放した。
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満面の笑みがほんの少し崩れた。
私は無我夢中で逃げ出した。
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夜中、何かが軋む音で目が覚めた。
隣のやつか、、、
苦情をいいにいくことにした。
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「すいません、うるさいんですけどぉ」
しかし、その音は部屋から聞こえてくるのではなかった。
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「俺の部屋、、?」
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戻ると異様に暗い。
なにも見えない。
手探りで照明のスイッチを探す。
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突然何かが私の手をつかんだ。
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そこにあの顔が、なぜかはっきりと見える
明らかに朽ちはじめていた。
臭い。
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『モドセ』
それは軋みながら続けた。
『モドセモドセモドセモドセモドセモドセモドセモドセモドセモドセモドセモドセモドセモドセモドセモドセモドセモドセモドセモドセモドセモドセモドセモドセもどせもどせもどせもどせもどせもどせもどせもどせもどせもどせもどせもどせもどせもどせ戻せ戻せ戻せ戻せ戻せ戻せ戻せ戻せ戻せ戻せ戻せ戻せ戻せ戻せ戻せ戻せ』
私は気絶した。
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翌日、テレビで女性の遺棄事件が報道された。
その顔には満面の笑みが張り付いていたという。
作者ブラック