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「あなたは生きていますか?」11

短編2
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「あなたは生きていますか?」11

夢を見たのは久しぶりだった。

神社の境内で隠れんぼをする男の子と女の子。

男の子が「もういいかい」

と言うと女の子は

「いつでもいいよ」

と言った。

すぐに男の子は顔を上げ女の子を探しに行こうとするが

女の子は隠れず男の子の後ろに立ったまま。

「みーつけた!」と男の子が言うと

「優くんならいつでもいいから結婚して」

と女の子が言う。

男の子は赤面して「うん…」と何か含んだ言い方をすると

「…なんちゃってー!わたしそろそろいくね、バイバイ」と言って走って去っていく。

男の子は後悔の表情でその女の子を見送る。

と、ここで目が覚めた。

それがただの夢なのか、忘れていた約束なのか。

(いつの間に寝ちゃってたのか…)

携帯を開き時間を見ると…「!」

14時になっていた。

着信履歴には固定電話からの不在が2件

急いで折り返すと警察署だった。

「すいませんすぐ行きます」と言い急いで身支度をする。

「絵里!」

「うん」

「少し出るけど待ってられる?」

「うん」

「すぐ帰ってくるから!テレビ付けておくね」

と言い電気とテレビをつけ警察署に向かった。

この類の話は絵里には聞かせたくなかった。

本人確認をされてから担当刑事(ちなみにこの担当刑事は中学の頃何回か補導された時に顔を合わせたことがある顔見知り)に事情聴取なるものをされる前に

「正当防衛ですよ。」と言おうとしたが

「お前が来る前に当事者の交際相手が来てね。お前はいきなり割れた瓶かなにかで襲われたんだろう?」

と言われた。

(あの女…)

「まぁ、やり過ぎたことに変わりはないし今回は厳重注意ってことにしておくから。俺も仕事の都合上お前とこうして会っておかなきゃならないんだよ。ご協力感謝する。」

「刑事さん」

「なんだ?」

「捕まったんでしょ?そいつら」

「…お前はもう帰りなさい。」

日本の警察は馬鹿にされがちだが世界でも有数のエリートらしい。

そんな警察のことだろう。絵里と俺の関係や気持ちまで汲んでくれているのだろうな。

「ありがとうございました」

そう言い残し警察署を後にした。

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家に帰り部屋に入ると絵里がテレビを見ていた。

「ただいま、絵里」

「うん」

絵里は振り返り微笑む。

そしてあることに気づいた。

(あぁ、このテレビ。引っ越す前から同じだな。絵里と一緒にアニメ見たこともあったっけ。)

「優、懐かしいね」

私の気持ちを読み取ったように絵里は呟く。

「あぁ、そうだな」

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続く

Concrete
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むぅさん、花枝湖さん
ありがとうございます。
生活の合間を見て投稿していきますので
じかんはバラバラですが
これからも見届けていただけたら幸いです。

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初めまして。 とても面白くて一気に11話まで読んでしまいました。続き楽しみにしています。

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