昔の上司から聞いた話。
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鉄という程ではないが古い駅に行ったりするのが好きで、機会があれば出来るだけ途中下車して雰囲気を楽しむことにしている。
古い看板や寂れた売店など郷愁を誘われるのか、とても魅力的だ。
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とある無人駅で大きめのポスターを見掛けた。
三人の小学生くらいの女の子が自然の中で遊んでいるという、写真がふんだんに使われたポスターだった。
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大きな葉っぱでお面を作ったり、しろつめ草で冠を作ったり、駅ではおなじみの観光系のポスターだ。
一つ、気になったのは場所的な説明は一切なく、また、何かイベント等の宣伝文句もなかったことだ。
駅に貼るポスターとしてそんなことはまず無い。
ただその代わり、隅に十行ほどの文章が小さい文字で書かれていた。
以下、その文章。
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このさん人はぜんいん、××××(人名)にころされました
ひとりはからだのまんなかを
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もちろん、もっと続きはありますが気分が悪いので書きません。
昭和の終り頃の話だそうです。
作者退会会員