1人長期休暇に入って居ました!笑
4ヶ月ぶりの続き物の投稿ですのですが、何とか書いて見ます。
誰も待ってないと思いますけど、
「お待たせしました!帰って来ましたよー!!」
幸せなマコさんより
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山賊の事件の翌日、今まで舗装まではされて居ないが轍の残る道をひたすら進んで居たが、ここで山の中へ進路変更。
そう。
康夫の特訓の為である。
銀助「よいしょと。康坊、ここで暫く「内観」するかの。」と銀助。
康夫「え?内観とはなんでしょうか?」
銀助「んー、そうじゃな。何かを極めんとする時に、必ず必要になる事の一つじゃな。自分自身を知る為にやる事じゃ。」
「内観」とは自分自身を見つめ直し、客観的に自分を見たり、判断したりする事。それから「達観」に入る。
銀助「それはそれとして、康坊は自分の事を何も知らんようじゃからな。」と言うと、
康夫「そんなことは!……い、いえ本当は分かって居ないのかも知れません。この身体のせいで思考や判断が正常にできて居ないと思います。」
銀助「それじゃよ、いかんのは。自分の内が見えんうちはな、何かのせい、誰かのせいにするんじゃ。
この世に「生」を受けたからには、「生」を受けたものには何かしらの使命があるんじゃぞ!その病気も然りじゃ。」と銀助の真剣な眼差しを康夫は感じ取り、康夫にとっては困難な姿勢だが背筋をピンと伸ばした。
銀助「時間は沢山ある。慌てるな。しかし、だらけるのとは 訳が違うぞ。
先ずは そこで良いから目を閉じて何も考えないようにしなさい。それだけでいいから。」と、銀助は優しく、そして海の様に広くて深い声で康夫に話す。
スッと康夫は目を閉じ、何も考えない様に頭を空にする様なイメージをする。と、間髪入れず銀助。
銀助「違うぞ、康坊。「無」の状態とはこう言う事じゃ。」と言うと銀助は目を閉じて呼吸を整えた。
その瞬間、空気がピンと張りつめた様になり立っている銀助の姿がボヤけてくる。
康夫「え?何これ?銀助さんの体が透けた様に見えます!」
銀助「もう一丁。」と銀助が言うと、完全に消えて見えなくなってしまった。
康夫「銀助さん!何処にいるんですか?」とキョロキョロ見回すと 背後から声が聞こえた。
銀助「な?これが内観を成し得た物が出来る事じゃ。先ずはここまでやれる様にならんとな。康坊は自分の脚で歩いたり、走ったりしたいじゃろ?先ずはここまで完璧にやれる様になるんじゃ!」と姿を現した。
その話を聞いて、康夫はリアカーから自力で這いながら出る。細い腕と力が入らない足を引きずりながら。
銀助「何も考えない 無 の状態とは、何も考えないことではないんじゃ。分かるかな?」
と銀助。
康夫「え?無の状態とは、何も考えないことでは無いんですか?だったらどうしたらいいんですか?」
銀助「何も考えない。この事から始めるともう何も進まないんじゃよ。内観に関しては。
「何も」と言う時点でもう、物事を考えている事になるからの。それじゃ、何ヶ月、何年やっても成し得ん。それよか、何かを一点集中して考えた方が 無 に近づける。そして 空 になる。」
色即是空とは、まさにこの事である。
銀助「ヒントになるか分からんがな。ワシはな、夜空の「星」の事を考えているぞ。この地球からあの星まではどうやって、どのくらいの年月がかかっていくことが出来るのか、とかな。まあ、無理とは言わんけど、途方も無い事じゃからな。
その話を聞くと康夫は深く深呼吸をし、再び目を閉じた。
続く…。
作者マコさん
短い話で申し訳ない!
また、直ぐに続きを書きます!
時に、西日本の方は大雨などにお気を付け下さい。