「おい知ってるか?」
「何がだい?」
「読んではいけない本があるって話だよ」
「ありきたりだなー。読んだらどうなるの?」
「さー、よく分らない。」
「よく分らないのに、読んではいけないっての一体なんなんだよ。」
「実は持ってるんだ、ほらこの本。」
「うわっ!なんだこの本!きったネェーナ、埃と油でぬるぬるしてるじゃねぇか。それになんだか、子供の絵本みたいだな。」
「読んでみようぜって言いたいところだけど、俺これから用事あるんだ、ちょっとわりいけど明日までその本もっててくんない?」
「え?まぁ、そりゃいいけど、読んじゃうかもよ俺?」
「やめろ!絶対に読むんじゃねぇ!!」
「なんだよ、冗談だよ、ムキになるんじゃねぇーよ。」
「いいか?明日まで絶対に読むなよ!」
「はいはい。」
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この本を開いてしまったあなたへ
残念ですが、あなたは呪われました。
呪いを解く手順は次の通りです。
あなたには、信用できる人はいますか?
まず、一週間以内にその人にこの本を渡しましょう。
渡す際にはこの本について
「読んではいけない本」と呼ばれている事以外の情報を
その人に伝えてはいけません。
そしてその渡した人が
24時間以内にこの本の内容を見ることがなければ
あなたの呪いは解かれます。
もし、一週間以上放っておいたり、
「読んではいけない本」と呼ばれている事以外を伝えたり
24時間以内に渡した人がこれを読んだりすると
あなたは死ぬことになるでしょう。
では、健闘を祈ります。
作者園長
無限ループ呪いのな話ですね。
↓の便乗です。
http://kowabana.jp/stories/29616
心がざわついて、ざわわ様の企画に乗せられました。
「手垢に汚れた届かぬスイッチ」が無いのは、自分の出したタイトルだからではなく、単純に思いつかなかったからです。