鈴木が標的にされたのは、クラスのマドンナが発した一言だった。
「鈴木ってかっこいいよね♥️」
それを面白く思わないクラスの男子達は鈴木を虐め始めた。
履き物をトイレに流され、私物は何処かに隠された。
給食にこっそりと虫を入れられ、咀嚼してから気付く、本当に様々な嫌がらせをされ、鈴木の我慢も限界に達した。
鈴木は臨海学校の夜に殺ることを決めた。
なるべく多くを殺るには、ここ以外考えられなかった。
決行の夜、鈴木は皆が眠る迄、慎重にまった。
やっと寝静まり、大丈夫だと思えた頃には午前1時をまわっていた。
ゆっくりと音を殺し、バッグからハンマー、ナイフ、アイスピックを取り出す。
最初のターゲットは決まっている。虐めのリーダー格だ。
彼の前にゆっくりと移動して、腰を下ろし、力一杯ハンマーを降り下ろすと、派手に額が陥没して目玉が飛び出した。
大した音は出ていないと思ったが、隣で寝ていた生徒が目を覚ましかけたので、素早く首にナイフを突き刺す。
あまりに刺した感触がないので心配になり、もう一度刺し直そうとナイフを抜くと、大量の血が吹き出した。
噴水の様に噴き上がる血が楽しく、次のターゲットも同様に首にナイフを突き刺す、三人目を殺った時に悲鳴があがった。
一番はしに寝ていた生徒が上半身を起こして、こっちを見ながら声をあげている。
鈴木は、黙れとばかりに早足に近づき、脳天にハンマーを降り下ろす。
続々と目を覚ます生徒達を、ナイフとアイスピックで刺しまくる。
騒ぎを聞きつけた教員たちが血まみれの部屋へ雪崩れ込んで来た。
尚も刺すのを止めない鈴木に、教頭らしき男が口を開いた。
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「何をしてるいんですか! 鈴木先生!」
作者深山