蒸し暑い8月の話
今日も仕事から帰るのが遅くなってしまった。
時刻は23時
私はコンビニでお茶と少々のお菓子を買って帰宅している。
この時間に食べるのは良くないと分かっているが、
仕事のストレスだろう。
遅い時間まで仕事をしていると
ついつい糖分をとりたくなってくる。
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アパートの前に到着し、
ドアの鍵を開け
靴を脱ぎ、
部屋に入り電気をつける。
冷房を付けてタイマーを1時間で切れるように設定
テレビで海外の通販番組を見ながら
買ってきたお菓子を食べ、
風呂に入り眠った。
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朝8時
スマホのアラームがなり
私は目を覚ました。
もう少し眠れないだろうか、せめて後5分くらいは・・・
などと考えながらとりあえずトイレに行こうと
布団から起き上がった。
すると
私の布団のすぐ右側に何かが落ちてる。
なんだろう・・・?
良く見るとそれは
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ゴキブリの足だった。
足の触覚など見覚えがある。
多分ゴキブリの足だろう。
というのもつい先週も
玄関前に出現したゴキブリを
撃退して死体を外に捨てていたため、
まだ記憶に新しかったのだ。
「なんで足だけあるんだ」
たしか先週撃退した場所は玄関だった。
そこで殺し、外へ捨てたのだ。
間違っても布団の近くで殺していない。
念のため布団などすべて片付け
この足の持ち主がいないかを探した。
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会社に5分ほど遅刻してしまったが、
結局あの後ゴキブリの本体を見つける事はできなかった。
もしかしたら先週殺した奴が玄関に行く前に布団付近で
足が切れてしまったのだろうと一応自分の中で
考えるようにした。
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夜
時刻は深夜0時
今日も帰りが遅くなってしまった。
この時間まで来ると一刻も早く帰って眠りたい。
明日の朝少し早めに起きてシャワーを浴びればいいかと
考え、その日は帰ってそうそうに眠る事にした。
この時間なのにやはり部屋は蒸し暑い。
今日も冷房をタイマーを設置する形で動かした。
そして寝巻きに着替えそうそうに夢の中へ旅立った。
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朝7時30分
今日は朝シャワーを浴びるためいつもより
30分早くタイマーを設置した。
昨日眠くてもちゃんと風呂に入っていれば
もう少し眠れたのになど少し後悔しつつ、
汗だくになったインナーを脱ごうとした所で
私は気づいた。
布団の右側にゴキブリの千切れた頭部と足があった。
「はぁぁああ?」
昨日足があったが、次は頭部?
っていうか、昨日なかったよな?
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さすがに眠くて帰ったらほぼ布団に
直行してしまったが、
これはさすがに気づくだろう。
私はすぐにそのバラバラの死体を処分し、
他の死体がないか確認した。
昨日と同様に布団など周りのものをすべて
片付けたがやはりない
正直混乱していた。
そもそも足だけならまだ無理やり納得できた。
たださすがに頭部が出てくると
もう意味が分からない。
なんだ、先週殺したゴキブリが化けて出たのか?
でも死体として戻ってくるってなんだよ・・・
出勤時間が迫っているため、
混乱している状態のままシャワーを浴びて会社へ
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夜
時刻は22時
昨日よりは早く帰れたが、結局この時間か。
私はいつも寄っているコンビニで
お茶とお菓子を購入して
帰路についている。
「帰ったらまたゴキブリの死体があるのか・・・・」
考えないようにしていたが、
さすがに自分のアパートが近づくにすれ
今日の朝の出来事を考えていた。
鍵を開け玄関のドアを開いた。
靴を脱いで部屋に入り電気をつける。
今度はよく部屋を見回した。
どこを見てもゴキブリの死体などはない。
よし今回はちゃんと確認した。
確実にない、大丈夫だ。
私は早々に汗だくになっていたため、
また冷房を付けて
シャワーを浴びるため風呂場へ、
そしてその日の汗や疲れなどを
シャワーで流し部屋へ戻りそれはあった。
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床に頭部と足がないゴキブリの体のパーツが落ちていた。
私は絶句し固まった。
幽霊か?何かの怪奇現象か?
そもそも帰った時は確実になかったのに
なんで今あるんだ!!!
私は霊の存在は信じているが、
さすがにゴキブリの霊は信じられない。
何か理由があるはずだ。
そう考え、ここ連日の共通点を考え
答えがわかった。
作者カル
実際に体験した話です。
今年は3回も見かけてしまい、へこんでいます。
さすがに三回目に体が出た時は本当にビビリました。
ただこの場所から進入されることもあるのかと考えると
進入を防ぐのは無理だなと思いました。
恐らく進入する過程で死んだのだと思います。