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この話は、実際に存在する話ではないのでご安心を。そのかわり、怖さに関してご安心できるかは読者さん達次第です。では、どうぞ↓
ある、家と家の間を通ると不気味な森に繋がるらしい。まぁその話を信じるやつは居なかったが...ある男子を除いては。
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「なぁなぁ!若菜!行こうぜ!!」
「嫌」
「なんでだよ!面白そうじゃん!」
「嫌だ!」
「ええー!」
さっきから、ワーワー騒いでいるのはこのクラスで大人気の男子(優斗)。ちなみに(若菜)の彼氏である。
優斗がさっきから言っているのは、最近学年で伝えられはじめた話で、この学校の近くの家と家の間に夕方5時~5時30分までに通ると、ある不気味な森に繋がると言われているので行きたいと言っているのだ。
優斗「なぁ頼むよー!他のメンバーも呼んでいいからさぁ!」
若菜「優斗一人で行きなよー。」
優斗「それは勘弁...」
若菜「怖いの?」
優斗「......。」
優斗はうつむきながら、コクッと頷く。
若菜「んーー...。分かった。そのかわり、優斗が言った通り友達も誘うからね?」
優斗「やった!!」
私は、仲のいい友達(春香)と(皐月)を誘った。そして、なんだかんだで、優斗も(三坂)と(竜也)を誘っていた。
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その日の夕方、4時30分過ぎ。6人で、噂されていた家の付近を歩いていた。
三坂「おい優斗。まじでその不気味な森ってやつ出てくるのかよ。」
優斗「実際、俺もわかんねぇ。」
竜也「はぁ?この話したの誰だよ!笑」
優斗「俺だけどさぁ。気になるじゃん。それに怖いから呼んだんだよ~。」
春香「木村!(←優斗)それでも彼女の若菜守れるの?」
優斗「当たり前だよ!いくら森が怖くても、若菜は俺が守る!」
皐月「体が震えてるのによく言えたね。笑笑」
若菜「(苦笑)」
6人は、そのまま近くの小さい公園に辿り着き時間になるまで待っていた。
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優斗「よし、あと5分ほどだな。みんな準備はできたか?」
若菜「それは、優斗の方でしょ?」
優斗「うるせぇ///」
三坂「ほらほら。ほって行くぞー!カレカノさん達
〜。」
優斗「ちょ!まて!」
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6人は、目的地についた。
若菜「こっ、ここだよね?」
優斗「あぁ。ここらしいぞ。」
皐月「今何時?」
優斗「今、ちょうど5時だ。」
三坂「...何も、起きてないよな。」
竜也「そうだな。」
皐月「ねぇ...春香。私怖くなってき...えっ?春香!?春香どこ!」
竜也「松永(←春香)がどうかしたのか!」
皐月「春香が!春香がどこにも居ないの!ほんとにさっきまで横に居たのに!」
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優斗「おいおい...。ウソだろ...。」
若菜「は、春香...。どこに行ったの...。」
若菜は、もう何がなんだか分からなくなっていた。
その時、優斗が若菜の異変に気づいたのか肩に手をまわして「大丈夫だ...。」とつぶやいて頭を撫でた。
三坂「なんなんだよ。いったい。」
優斗「少しみんな固まろう。バラバラで居たら誰かまた居なくなるかもしれねぇからな。」
若菜「分かっ...。痛っ...。」
優斗「!?どうした?」
若菜「急に頭が...。誰?誰の声?」
三坂「おい!若菜ちゃん?」
皐月「大丈夫?」
竜也「急に何があったんだよ。」
(こ...どもは...どこ)
若菜「誰?何をいってるの?」
(わた...の...子...)
若菜「子?」
優斗「おい!若菜!」
竜也「おい!優斗!前みろ!」
優斗「え?なんだよ...これ。」
優斗の見た先には、薄暗い森が広がっていた。
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後ろを見渡すが、さっきまであった家も無くなり森になっていた。
優斗「なぁ!若菜!」
若菜「優斗。助けて!頭の中で誰かがずっと喋ってるの。」
優斗「頭の中で誰かが?」
若菜「そう。なんか、私の子供がなんとかって。」
三坂「子供?」
若菜「うん。あ、おさまった。」
優斗「もう大丈夫なのか?」
若菜「もう大丈夫。ありがと。」
若菜は、ふらっとしながらもゆっくりと立ち上がった。
皐月「ねぇ、これからどうする?」
若菜「春香を探さないと...多分この森の中にいるはずよね。」
優斗「多分な...」
竜也「みんな離れないように、その辺探そうぜ。」
三坂「俺、先頭行くよ。俺がみんなを守ってやる。」
優斗「なに、カッコつけてんだよ。笑笑」
三坂「まぁまぁ。ついてこい!」
優斗・竜也・皐月・若菜は三坂を先頭として森の奥へと進んで行く。
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三坂「進むにつれて、春香ちゃんがこの森に居るのかわかんなくなってきたな。」
竜也「確かにな。」
5人は、知らない間にこの森の奥深くまできていた。
優斗「......。なぁ。なんか誰が泣いてるような声聞こえないか?」
皐月「それ思った。」
若菜「私も。」
三坂「えっ?...あ、ホントだ。」
竜也「確かに。」
三坂「ちょっと行ってみるか。」
5人はゆっくりとゆっくりと足を進める。
三坂「おいおい。ウソだろ?」
そこには、木に貼り付けられ、頭から血を流している春香がいた。
皐月「はるか...。」
若菜「春香!おきて!」
若菜は、涙を流し木に貼り付けられている春香を剥がそうとする。
春香「......。ん、わ...かな?若菜。みんな。ダメ!来ないで!この森から逃げて!早く。」
竜也「逃げるわけ無いだろ!」
春香「お願い...。食べられちゃう。この森には、人喰い女がいるのよ。」
優斗「は?どういう事だよ。」
春香「私は、その人喰い女に捕まったの。もし、無理やり私を引き剥がせば、バレてあなた達も捕まる。」
若菜「そんな...そんなの酷いよ。」
春香「これで分かったでしょ?早く、今すぐ逃げて。今なら、まだ大丈夫。あいつ、材料とりに行ってるから。ね?」
三坂「そんなの。お前...。死ぬ気なのかよ。仲間を助けていい子きどりか?ふざけんな。お前が死んでどうこうなると思うな。死んだら意味ねぇだろ。」
竜也「そうだ。なんとかなるはず。」
(子供.........。どこだ............。)
若菜「来た...。」
三坂「クソッ!竜也!優斗!手伝え!春香ちゃんを剥がすぞ!」
『分かった!』
(私の餌!!逃がさない......。私の子供じゃ...
な...ても逃がさない。)
皐月「あいつ。さっきから子供、子供って何言ってんの?」
若菜「わからない。」
三坂「よしっ!剥がせた!春香ちゃん走れっ、ないか。背中のって!」
春香「え、重たいよ?」
三坂「いいから!早く!」
春香「う、うん!」
みんなダッシュで走る。三坂は春香を乗せて。
(逃がさない。逃がさない!!!)
shake
女は、白い服をきたまま、裸足で追いかけてくる。
竜也「速い…。」
若菜「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ。」
優斗「若菜大丈夫か?」
若菜「う、うん。あっ。」
若菜が、木の根に引っかかり転倒する。
優斗「若菜!」
皐月「!?」
優斗が戻り、若菜を抱き上げまた走り出す。しかし
、女が追いついてき刃物で優斗の背中を切りつける。
優斗「くっ。」
竜也「優斗!!」
優斗「竜也!若菜を抱いて速く走れ!」
優斗は、若菜を前の方に優しく投げ、竜也が若菜を抱き走り出す。
若菜「優斗!優斗ー!!」
優斗「若菜。ごめん。」
優斗は、最後にニコッとほほ笑み、女に首を斬られた。
三坂「.........。優斗...。」
(こいつを喰ったら、次はお前達だよ...。)
女は、その場で優斗を食べ始めた。
竜也「佐々木(←若菜)絶対に後ろを見るなっ。分かったな。」
若菜「わっ、分かってる......っ...。」
若菜は見なくても分かっていた。この静かな森に響く残酷な生々しい、食事の音が。
三坂「竜也。優斗がくれた、この時間を使ってあの女から出来るだけ離れるぞ。」
竜也「あぁ。」
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竜也「はぁ、はぁ。」
三坂「大分、離れたよな。」
竜也「多分な。」
三坂達は、森の中の洞窟に身を潜めていた。
皐月「三坂、ありがとう。」
三坂「いいよ。ケガ人とか、友達はおいていけないからな。」
若菜「竜也くんも、ありがとう。」
竜也「いいよ。大丈夫か?」
若菜「ん?」
竜也「いや、あ、その。」
若菜「あ、大丈夫だよ。」
竜也「(大丈夫な顔じゃねぇけど。)」
ザクッザクッザク...
『!?』
三坂「(なんでだ!もう来たのかよ!)」
(でてこいよ、誰でもいいからさぁ。わたしの子供達~...)
竜也「(私の子供達?)」
三坂な洞窟の岩の陰から顔をだし、女の方をみる。その時三坂は。顔を青ざめた。
その理由は...、多分優斗の腕であろう。その腕を食べながら、不気味な笑みを浮かべ周りを見渡していたのだ。
三坂「...。(気持ち悪い。)」
(おーい。この近くにいるんだろ?なぁ、子供たち?)
その時竜也が、近くの石を取り出し女が自分たちが居る洞窟の反対方向の方を向いている間に、違う方向に石を思いっきり投げた。そして、しゃがみ洞窟にもう一度隠れる。
(おや。そっちにいるのかい?)
女は、石が落ちた方へと歩いて行った。
竜也「よし。みんなもう一度走るぞ。この森の出口を探すんだ。」
若菜「分かった。」
三坂「ほら。春香ちゃん。おぶるよ。」
春香「ううん。大丈夫。今度は、みんなと走るよ。」
三坂「大丈夫なのか?」
春香「うん。」
三坂「そっか。頑張ろうな。」
春香「うん。」
竜也「ほんじゃ、行くぞ。3・2・1...Go!!」
ザッザッザッザッ...
(おやおや。そんなに食べられたいかい?)
三坂「え!?」
みんなが走る先に、まるで待ち伏せていたかのように女が仁王立ちしていた。
4人は、足で急ブレーキをし、逆方向へと走り出す。
(春香ぁ?なぁ?なに逃げてんの?1回捕まった餌が生意気に逃げてんじゃねねよ。)
春香「はぁ、はぁ、っ...嫌だ!捕まりたくない!」
春香は少し、足をすりながらも逃げる。だが、捕まった時につけられた足の傷が徐々に開いてきていた。
三坂「春香ちゃん。もう無理だ!おぶるから!」
春香「っ...ごめん。みんなに迷惑かけれない...。」
皐月「あんた!まさか!」
若菜「ダメだよ!やめて!」
竜也「お前までやめろ!」
三坂「春香ちゃん!頼む!やめてくれ!」
春香「私の残す、少しの時間で逃げて。お願い。今までみんなありがとう。楽しかった。さよなら。」
春香は、走るスピードを落とし歩みを止めた。
(自分から、来たのかい。それじゃぁ、美味しくいただこうかいなぁ。)
女は、優斗と同じように首を切り食べ始めた。
三坂「なんでっ。なんでだよ!」
皐月「春香!!」
若菜「............。」
竜也「みんな。もっとスピードをあげで。出口探すよ。」
その言葉を聞き、三坂が竜也を睨みつける。
三坂「お前。なんでそんなに平然と居られるんだよ!悲しくねぇのか!?」
竜也「...っ。悲しいに決まってるだろ!!だけど、聞いただろ?最後の春香ちゃんの言葉!私の残す、少しの時間で逃げてって。それを叶えてやんねぇと、俺たちが死んだら叶えてやれねぇだろ!」
若菜「確かにそうだね。」
皐月「ぐすん......っ...そう...だね。」
三坂「......悪かった。」
竜也「いいよ。」
三坂「よし。この森からでるぞ!」
『おう!』
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ザッザッザッザッザッザッ...
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(お前ら...逃がさねぇ...)
竜也「しつこいな...。」
三坂「みんな!あそこ!」
竜也「はぁ、光?」
皐月「出口だ!」
若菜「やっと出れる!」
サッ...
バサっ
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竜也「痛てぇ...ここは。最初の入口。家の所だ。」
三坂「ホントだ。ん?あの女は?」
皐月「居ないね...。」
若菜「疲れた...。」
竜也「これが...ただの夢であってくれたらなぁ。」
若菜「ほんとに。夢だったら良いのに。」
その話をしていると。多分この横の家に住んでるおばあさんだろう。
おばあさん「何しとるんだい?あんた達傷だらけじゃないかい!早う、私の家に入りんさい。手当てしてあげるけん。」
『ありがとうございます!』
おばあさんは、手当てをしてくれお菓子や飲み物までくれた。
三坂「あのぉ、おばあさん。この奥って昔何かあったんですか?」
おばあさん「この奥は昔デカい森があったんよ。まぁ、そこで酷い事件がありよったけんどねぇ。」
三坂「えっ。」
おばあさん「ある母親と、その娘や息子が森の中で迷子になりよったんよ。そこで全然森から出れんくてね。1週間以上も森の中でさまよいよって。それでだんだんお腹が空いてきてね。そりゃ人間三日以上もご飯食べやんかったらお腹空くよね。」
竜也「はい...。」
おばあさん「そのあとよ、その母親が娘と息子を食べよったんよ。」
『!?』
おばあさん「そら、ビックリするわね。まぁその後その親は死んでしまったけどね。」
若菜「そんなことが。だからあの時。」
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(そうよ。私は食料がほしいの!あはははは。)
『あの女の声!』
おばあさん「どうしたのみんな?」
皐月「おばあさん、今の声聞こえなかったんですか?」
おばあさん「何の事だかっ...痛たたた...」
若菜「おばあさん大丈夫ですか?」
若菜がおばあさんに近付こうとする。
三坂「若菜ちゃん近づくな!嫌な予感がする。」
若菜「えっ?」
するとおばあさんの中からあの女が現れる。
おばあさんの姿は抜け殻だったようだ。
(あんた達、全員食べてあげるよ。ふふふっ)
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それ以降。三坂・皐月・若菜・竜也4人は酷い姿で警察官に発見された。優斗・春香の死体は未だに発
見されていない。そして、あの謎の人喰い女も謎のままである。
皆さんも、このような話を聞いた時は絶対に行かないように気をつけて。
作者SnowRin
どうもsnowRinです!
今回は、珍しく実話ではないストーリを書かせていただきました。人喰い女、気持ち悪いですね。まさかのバットエンド...。
コメントで、続編などの話がでてたので、また投稿します!どんどんコメントしてください!まってます!
では次回で!またねーヾ(*´∀`*)ノ