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短編2
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アンナチュラル

今回のお話も知り合いの絵梨花さんから聞いたお話です。

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「ママ、金曜ドラマの『アンナチュラル』録画予約しといて」

娘からの電話でした。

私はよく週末に家族そろって夫の実家に行くのですが、その日は仕事の都合で私だけ遅れて向かうことになって、家を出ようとしていたその時にかかってきた電話でした。

私は娘に言われるままに急いでその夜の録画をセットして、家を出ました。

「どんなドラマなの?」

娘がドラマを録画するのは珍しかったので、繋がったままの電話で聞いてみました。

「えっとね、先週の第1話を見てすごく面白かったんだけど、老舗の和菓子屋を継いだばかりの若き新店主のドラマだよ」

詳しく聞いてみると、ドラマの主人公は江戸時代初期から続く老舗和菓子屋を先代から継いだ若き当主で偉大な先代と未熟な自分とを比較して苦悩しながらもより幅広く世の中に和菓子を広めていくために、ともすればその強い甘みがクセとなっていた『あんこ』のより『自然』な味わいを追求する試み、『アンナチュラル』に挑んでいくというストーリーで第2話はどら焼きのお話しということでした。

私も和菓子は大好物でしたので、遅めの夕食を夫の実家で食べながら、娘と『アンナチュラル』を見たのですが、いきなり自殺の現場からドラマが始まって、夕食のパスタを吹き出しそうになりました。

ドラマはどら焼きはおろか和菓子とも全く関係はなく、『不自然な死』(アンナチュラル・デス)を解明していく死因究明医療ミステリーでした。

私はすぐに娘に対して文句を言いましたが、心の中では娘がいくら私をからかうつもりでもあんなにすらすらと口から出まかせを言ったことに背筋が寒くなってしまいました。

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しかし、私の非難に対して娘は逆にどういうことと尋ねてきました。

「えっ、私、ママにドラマの録画を頼んだだけで、ストーリーのことなんか話してないじゃない」

最初、私は娘がわざととぼけているのかと思いましたが、娘は携帯電話の履歴を見せてきました。

そこには通話時間22秒と表示されていました。

確かに娘の録画をお願いしただけという言い分に間違いはないようでした。

だとすれば、私に延々と嘘の説明をしていたのはいったい誰だったのでしょうか。

人の「死」を扱うドラマに魅かれて「何か」が来てしまったのでしょうか。

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「はは、まるで狐にからかわれたみたい」

私はこの『不自然』な事態に対して、ドラマの中でほとんどの不自然死が解剖もされず適当な死因を付けられて終わらされる現状と同じように適当な推察を付けて真相は闇の中とすることにしました。

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空海まひる様、アンナチュラル観てるんですね、本当に面白いですよね。
主題歌も良い曲です、内容もすごくリアルで何か映り込んでしまいそうなほどの臨場感です。

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